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国家は収奪で衰退し、人々が自由で豊かになると栄える

インカ帝国が滅んだのは王が人々から収奪したため、王を守ろうとする者が一人も居なかったから
画像引用:https://www.nhm.ac.uk/content/dam/nhmwww/discover/llama-poop-mites-inca-empire/llama-poop-inca-empire-full-width.jpg.thumb.1920.1920.png
アフリカや南米が植民地になった理由

メソポタミア文明誕生から多くの文明や国が産まれては衰退し滅んだが、衰退したり滅んだ国には共通点があった。

『国家はなぜ衰退するのか』( ダロン アセモグル他共著)によると、栄えていた国家は何者かが収奪することで滅びる。

収奪はほとんどの場合植民地にされたとか外部の人間ではなく、その国の内部の人間によって行われる。

例えば欧米の植民地になる前のアフリカでは、王は土地だけではなく土地に住む人々も所有していた。

そこに欧州の商人がやってきて魅力的な品々を持ち込み、最初はアフリカの自然物や加工品と交換した。

だが欧州の工業製品と毛皮やコショウの価値が釣り合わないので、アフリカの王は自国の人々を交換品として差し出した。

これが悪名高いどれい貿易の始まりで、そもそもの始まりはアフリカ側が望んだことで、アフリカ自身がアフリカを収奪し貧しくしました。

もう一つの悪名高い例はスペインによる中南米侵略で、伝説ではスペインの冒険家ピサロが数万人のインカ帝国軍を打ち破った事になっている。

実際にはピサロの軍隊は100人ほどで鉄砲は数丁しかなく、インカ軍が本気で戦えば負ける相手ではありませんでした。

中南米の王と人々の関係もアフリカと同じで、人々は王の所有物に過ぎず、王の為に命がけで戦う兵士は1人も居ませんでした。

欧州国家と中国の関係も同様で、皇帝は所有物である民衆を交易品として差し出し、家来は怖いから皇帝に従っているだけでした。

こんな国が外国から攻め込まれるとひとたまりもなく、アフリカ、中南米、中国はそろって欧州列強の植民地になりました。

自国民を大事にしない国は必ず滅んでいる

だが世界で日本だけは欧州の植民地にならず、大航海時代も産業革命も近代でも互角に戦いました。

この理由は日本人が優れていたとかではなく、単に日本には「どれい制度がなかった」からだと考えられます。

アフリカや中南米やアジアは自国民を交易品として欧州に差し出して、見返りに鉄砲を買うような事をしていました。

日本では農民は米を生産する労働者で最先端技術者だったので、武士によって支配されながらも守られていました。

武士にとって農民は「納税者」であり労働者だったので、鉄砲1丁と村人全員を交換するような事はあり得なかったのです。

アフリカやインカ帝国が滅亡し日本が亡びなかったのはこれが理由で、殖民地にされた国は自分自身で自国を滅ぼしました。

朝鮮も同様で李氏朝鮮時代は非常に貧しかったので、中国皇帝から貰う下賜のお返しができず、奴婢何人を送ったという記録が残されています。

こうした国々が殖民地になったのは自分に原因があり、自国民を大事にしなかったから滅んだのです。

次に登場してもらうのはソビエト連邦で、皇帝の搾取から民衆を救ってロシア革命が起き、共産主義国家になりました。

だが共産主義の実態は農民から土地を奪い収穫物を奪い、共産党幹部だけが私服を肥やす最悪の収奪システムでした。

ロシア革命からソ連崩壊までに数千万人が飢餓や収奪などでなくなり、ロシア皇帝時代のほうがよっぽどマシでした。

中国も同様に辛亥革命で皇帝を倒したが、1970年代まで収奪が続き5000万人程度がなくなったとみられている。

人々が自由になると国が豊かになる

その中国に手を差し伸べたのはアメリカで、中国は改革開放で経済成長し豊かになりました。

この本質は中国が人民から収奪している間は衰退し続け、収奪をやめたら急成長したという点です。

同じ事は日本でも起き、明治維新で農民階級(90%以上)を開放し身分制度や年貢を廃止したらあっという間に世界の大国になった。

だが軍部が巨大化して国民を支配するようになると昭和大不況が起き、敗戦でさらに日本国民は貧しくなった。

だがGHQの支配が終わり軍部の抑圧から解放されると、再び日本は急成長して経済大国にのし上がりました。

これのポイントも徳川幕府とか軍部が国民から収奪している間は停滞し、抑圧する組織がなくなったら日本は急成長した点です。

最近の日本は「財務省」という日本軍のような組織が支配していて、国民は貧しくなっているのに財務官僚だけが肥え太っています。

収奪するのは官僚や軍人や王とは限らず、アメリカでは巨大企業が旧財閥のようになり、国民を支配し収奪しています。

マイクロソフトやアップルは最初便利な製品を販売していたが、今は人々を支配し収奪しています。

IT企業が巨大化し政治家や政府を支配し、国の経済をも支配する現象が世界中で起きていて、そのせいなのか世界は不況に入りつつある。

人々が自由になると国が豊かになり、収奪されたり抑圧されると貧しくなる法則からは、巨大IT企業の支配は多くの国を貧困化させるでしょう。

今アメリカと中国が世界の覇権をかけて戦っていますが、勝敗は金や軍事力ではなく、どちらの人々が自由で豊かかで決まると見ています。

中国が人民をより自由にし豊かにしない限り、中国の負けは最初から決まっています。

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