中国は経済発展に伴って軍事力を強化し、軍事的恫喝と経済支援の両方で周辺国に圧力をかけている。
左手で拳骨を作って右手で握手するやり方で、多くの国が中国に屈服し支配力を受け入れている。
冷戦時代に日米欧は西側陣営を形成し共産陣営に守りを固めたが、冷戦終結後はすっかり緩くなった。
従来アメリカのテリトリーだった太平洋、日本の裏庭と呼ばれた東南アジア諸国、欧州に近い中央アジアも侵食している。
それどころか中国は中東やアフリカやオセアニア、中南米にまで食指を伸ばして影響力を拡大している。
南米のベネズエラは2000年代の石油バブルで先進国並みに豊かになり、中国からの投資を受け入れた。
当時中国は資源エネルギー確保に奔走していて世界中の油田や鉱山を買いあさっていました。
しかし2010年代に資源バブルが崩壊してベネズエラはハイパーインフレに陥り事実上破産状態に陥った。
中国が投資した資金も紙切れ同然になったが、ベネズエラは債権国中国に支配されるようになった。
中国は独裁者のマドゥロ大統領を支援して政権を存続させ、ベネズエラの資源を手中に収めています。
中国は同じような手口でインド洋のスリランカに投資し、港湾使用権を奪い取ってしまった。
スリランカは今後中国海軍の軍港として使用される事になり、中国の支配体制に組み込まれる。
ベネズエラやパキスタンやネパールやブータンなど、インド周辺の国々はすべて中国の支配下に落ちています。
フィリピンやタイやカンボジア、ミャンマーも中国の強い影響下にあり、インドネシアが日本に決まっていた新幹線を直前で中国に変更したのは記憶に新しい。
中央アジアやインドネシアをはめ込んだ手口
中央アジアの国のほとんどは経済的に破綻した貧困国であり、欧米や日本が重視しないので一種の捨て地のようになっている。
そこに手を伸ばしたのがロシアと中国で、ロシアはお金が無いので軍隊を派遣したりしています。
中国は金を持っているので軍事的恫喝に加えて独裁者を支援したり、インフラや鉄道を建設するなどしています。
中央アジアの国々は無料で鉄道やインフラを作ってもらい感謝するが、気づいた時には中国に支配されています。
中国のやり方は建設費は無料だが相手国に借金を背負わせ、経営権や使用権のようなものを担保に取ります。
ソフトバンクスマホの基本無料や実質無料と同じで、最終的には普通に買うより支払金額は多くなります。
モンテネグロ、セルビア、スロバキア、クロアチア、チェコ、ギリシャなど多くの国は巨額債務を背負わされたうえに、自国のインフラ所有権を中国に奪われる。
例えば中国はインドネシアに無料で高速鉄道を建設するが、高速鉄道が建設費を回収するまで経営権は中国のものです。
あんなものは永遠に黒字化しないのでインドネシアの高速鉄道は中国政府に取られてしまいます。
ちなみに中国の高速鉄道は3万キロもあるが、黒字路線は北京上海線のみで、それも建設費などを除いた運営費用だけです。
中国が建設する鉄道は絶対に黒字にならないので、インドネシアの高速鉄道は永遠に中国の所有物なのです。
騙されたと気付いた時にはもう遅く、国中を中国に支配され殖民地化されてしまっています。
中国のワナに気づいたら手遅れ
インフラや鉄道・港湾だけではなく通信施設はファーウェイのような中国企業を採用し、中国製品を購入するよう圧力を受ける。
これらの国には中国人の商人や労働者、移民などもどんどん入り込み中国化が進んでいきます。
兵器の世界でも中国製が増えているが、ユーラシア大陸のほとんどの国は民主国家ではないので米国製兵器を売って貰えない。
英仏独からも相手にされないし、仮に売って貰えるとしても戦闘機が1機100億円だったりして高価すぎる。
そこへいくと中国は携帯用火器なんかは無料で何千丁でもくれるし、戦車でも戦闘機でもとにかく安い。
実は安いなりの性能でしかないのだが、こうした国々が戦うのは同じような国か武装勢力なのでF35とかは必要ない。
これも気づいた時には中国に自国軍隊が支配されていて、中国の意向に逆らえなくなっている。
ネパールでは2015年に巨大地震があり中国軍が無料で救援活動をしてくれたが、そのまま今も居座っている。
ネパールには数万人の人民解放軍が駐留していて、助けてもらったのは良いが属国になった。
中国から援助してもらった国はすべからくこのようになります。