災害ではマンションが最強なのか
2019年は台風被害が多く10月にも大型台風が上陸していますが、台風に強い住宅を考えてみます。
日本では毎年どこかで地震や台風で大きな被害が出ていますが、住宅にダメージがあるのは一戸建てが多い。
台風で倒壊したりする大半は一戸建て住宅で、次いでアパートなど集合住宅が多い。
マンション建築の建物は台風くらいでは微動だにせず、せいぜい窓ガラスが割れて水道やガスや一時止まる程度です。
1995年の阪神大震災ではいくつかのビルが横倒しになったが、避難する間もなく崩壊したビルは少なかった。
2000年代の新潟地震や2011年の東日本大震災では、マンションやビルが倒れた例は無かったと思います。
阪神大震災から20年ほどで耐震基準が大幅に強化され耐震工事も実施されたため、地震そのものでの被害を免れました。
津波に対しても東日本大震災ではマンション建築の強さが確認され、5階建て以上ならどんな津波でも最上階に上がれば助かる計算です。
マンションは豪雨や土砂崩れにも強く、建物自体が崩れたり流されることはまず考えなくて良い。
2015年頃横浜で傾斜マンションが発覚し2005年頃には姉歯マンション問題が発覚しました。
傾斜マンションは杭打ち不良、姉歯マンションは設計の手抜きだったのですが、この程度の手抜きは強度にほとんど影響しません。
姉歯マンションは東日本大震災でも1棟も被害なしという優良物件ぶりで、まったく問題なかったそうです。
多少の手抜きをしても問題ないほど日本の建築基準は厳しいので、建物自体の強度に不安があるマンションはまず存在しない。
一戸建てやアパートのメリット
マンションに比べて一戸建てや低層アパートはいかにも頼りなく、文字通り吹けば飛ぶような印象を受けます。
耐震性は鉄筋コンクリートに及ぶべくもなく、土砂崩れや大雨にも弱く火災にも弱いです。
一戸建ての大きなメリットは隣と空間がありプライバシーが保たれ、庭があったりしてペットを飼う事も出来る。
田舎ではマンションなどない地域が多く、過疎地では一戸建て住宅しか存在しない場合もあります。
一戸建てにはマンションにない開放感があり、家族だけで建物と敷地を占有できる喜びもあります。
マンションはいかに立派でも建物は全員の共有物なので、様々な制約があります。
賃貸アパートは都心から地方都市まで存在し、多くは2階建てで鉄骨建築、壁を叩くと隣に響く構造です。
新しい建築基準なら地震で倒壊する事はないが、大雨では1階部分が浸水しやすく地盤によっては移動したりする。
賃貸アパートのメリットは替わりがいくらでもあるのですぐ引っ越せることで、後はどうなろうが住人に責任はありません。
一戸建てではすべての損害は自分持ちで、保険に加入しているとしても全ての損失が補償されるわけではないです。
分譲マンションが頑丈だが共用部分も含めて建物のダメージは自分持ちで、修繕費用や積立金が高額になる。
被害を受けたらすぐ引っ越すつもりなら、賃貸アパートは気楽かも知れません。
建物として最強なのはマンション、こだわりの一戸建て、気軽な賃貸アパートと言えそうです。