カメラ業界上位以外は淘汰される
2019年上半期のカメラ市場の業績がそろそろ出てきたが、どれも予想以上に悪いものでした。
2018年の国内デジカメ市場は2010年の3割まで縮小したが、2019年はさらに縮小していた。
2010年を100として18年は30、19年は21程度の販売台数で、縮小に歯止めがかかっていない。
特に1万円前後のコンデジはスマホの影響を受けており、消え去るのも時間の問題のようです。
スマホの方が低価格コンデジより画質や写真の出来が良く、見たところコンデジの長所が思いつかない。
しいて言えばスマホの電池を消耗せず写真を撮れるのと、丈夫さくらいでしょうか。
コンデジはピーク時の10分の1以下でレンズ交換式は半分以下、期待のミラーレスカメラも頭打ちになっている。
ミラーレス一眼は販売台数を増やしているが、それ以上にデジタル一眼の売り上げが減り、減少をカバーできていない。
ミラーレス一眼はデジイチよりセンサーが小型で価格も安いが、フルサイズでは普及が遅れている。
国内ではフルサイズミラーレスが購入されているが、海外では従来式のデジタル一眼が支持されている。
支持されていると言っても販売台数は年々減少し、とてもミラーレスが支える状況ではない。
キヤノンの予想ではデジカメ市場は500万台まで縮小し、現在の2000万台の4分の1になる。
多くのカメラメーカーは統廃合を余儀なくされる
そうなると現在国内一眼カメラメーカー7社が全て生き残るのは不可能で、ほとんどが撤退や統合する事になる。
現在デジカメシェア1位はキヤノンで2位がニコン、3位はソニーとなっている。
ミラーレスフルサイズ一眼シェア1位はソニーで、最も高価格なジャンルなので金額ではソニーが健闘している。
その他の富士フイルム、パナソニック、オリンパス、ペンタックス等は、残念ながら存続できるとは思えない。
2018年にカシオがデジカメ市場から撤退したが、次はオリンパスやリコーの撤退ではないか噂されています。
コンデジは全盛期に1億台以上売れたが数年後にゼロになるのなら、カシオは適切な時期に撤退したのかも知れません。
交換式レンズカメラは低価格コンデジほどひどくは無いが、全盛期の4分の1ほどに縮小する可能性が高い。
ミラーレス一眼が期待ほど伸びていない理由は、小さいサイズのAPS系ミラーレスは素人受けが良かったがカメラマニアの望むものではなかった。
フルサイズミラーレスカメラは30万円から50万円以上もし、レンズは下手をするともっと値段が高い。
フルサイズ一眼を買うなら従来式デジイチの方が低価格で高性能、従って買い替える理由は無い。
もうひとつ不振の理由は動画カメラの普及で、ユーチューバーのように動画撮影する人が増え、その分静止画専用カメラの売り上げが減った。
静止画撮影だけのために数十万円を払う人は減り、今しばらくカメラの縮小が続く。