ロシア経済は最近の平均成長率が1%台と日本と同じで、人口が減少と微増を繰り返しているのも同じです。
ロシアは対外債務が少なく福祉切り捨てによって財政は悪くなく、貿易や経常収支は黒字です。
プーチン大統領は実質的に2000年から19年間も国家元首を務めていて、選挙では常に大勝している。
だが有権者が支持している訳ではなく選挙は監視下で行われ、そもそもプーチン以外は立候補できない。
先日はプーチン大統領の政敵だった指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が突然徴兵され、北極圏の離島に配備された。
おそらくこの人はもう生きて島から出る事はなく、大統領選に立候補する事もないでしょう。
こんな方法でプーチンは次々に政敵を葬り去り、有権者はプーチン支持派に投票する以外の選択肢がない。
反プーチンのデモ活動も厳しく取り締まられているので、ソ連時代や帝政ロシア時代に似ている。
ロシアのGDPは今や韓国より少なく、モスクワの給与水準は北京や上海よりも少ない。
モスクワの平均月収は約7万円で地方では約4万円、ちなみにインドの平均月収は2万円なのでインド都市部に近い。
それでいてモスクワの家賃は東京とそう変わらず、ホテルの宿泊料も日本と同じくらいです。
一体ロシア人がどうやって暮らしているのか想像できないが、かなりの困窮状態なのは間違いない。
国民よりプーチンのメンツが重要な国
ロシアの輸出の6割はエネルギーや地下資源で、穴を掘ればいくらでも取れるので高度な人材は必要ない。
エネルギー産業中心の国でまともな国は一つもないが、ロシアも100人ほどの超富裕層と超貧困層に分かれている。
超富裕層と権力者だけが豊かなら良く、大多数の国民は飢えなければ良いと政府は考えている。
皇帝プーチンが最も重視しているのは軍事力強化と国民弾圧(治安維持と言い換えている)で、中国のやり方に近い。
経済は日本の3分の1以下なのに軍事費はロシアの方が多く、陸海空軍や核戦力、航空宇宙軍まである。
2014年から2017年にかけてロシア軍はウクライナやクリミア、黒海、シリア、アフガニスタンなどで活発に活動していた。
当然お金がかかる訳で、ロシア国民とすればシリアで空爆するより国民にパンを配れと言いたくなるでしょう。
プーチンにとっては自分に投票するしかない国民よりも、自分のメンツが潰された事の方が大事です。
プーチンが大統領で居る限り西側の制裁解除はないだろうし、ロシアが目覚ましい回復をする事もないでしょう。
ロシアの発表では地方の平均月収は5万円程度だが、最果ての極東などではもっと低いでしょう。
人も金も極東から逃げ出していて、日本が欲しがる北方領土に来るのは左遷されたロシア軍人ばかりです。
給料はプーチン就任から変わらないのにインフレだけが進行し物価は2倍になった。
それでもロシア人にはプーチンに投票する以外、意思表示する選択肢はない。