イランは2020年1月8日、1月3日に米無人機がイランのバグダッド国際空港を攻撃し、ソレイマニ司令官がなくなった報復を実施した。
隣国イラクに駐留する2つの米軍基地へ向けて十数発のミサイルを発射し、イラク国営テレビは米国人80人がなくなったと放送した。
一方米トランプ大統領は同日、イラクからの攻撃で米国人の被害はなかったと説明し、反撃しないつもりだと語った。
ミサイル多数が命中して被害がなかったのは奇跡だが、実はイランは事前にイラク政府に通知していた。
具体的にどうしたのかは不明だが、おそらく弾頭を装填していない状態で、空き地や滑走路や基地の外に落下させたのかも知れない。
実際数発は基地の外の民間区域に落下し、イラク人数名がなくなったという報道もされていました。
イラクの米軍基地はパトリオット等の防空ミサイルを配備している筈だが、使用されたという情報は無い。
本当に米軍基地に多数のミサイルが撃ち込まれたら、米軍は直ちに反撃に出る筈なので、攻撃自体が「演技」だったのかも知れない。
トランプ大統領は攻撃への報復として、ただちにイランへの追加経済制裁を発動すると表明した。
イランの最高指導者であるハメネイ師は8日、「テロリストに強烈な報復を実施した」と語った。
イランでは「英雄」ソレイマニ司令官がなくなった事に民衆が激高し、葬儀では数十人が将棋倒しでなくなった。
ハメネイはアメリカに報復したというパフォーマンスを装い、民衆の怒りを抑える演技を行った。
こうした大げさなパフォーマンスは北朝鮮の金一家を連想させる。
平和主義者が戦争を起こす
米国とイランの第一弾の戦闘を振り返ると、イランは司令官を1人失いアメリカは無傷だった。
だが米下院はトランプ大統領のイラン攻撃権限を制限する決議案を採決しようとしている。
米下院は民主党多数、上院は共和党多数であり下院で可決しても上院では否決されるでしょう。
もし大統領の戦争権限を縮小すると、イランは米軍から攻撃される可能性がなくなり、安心して核武装しアメリカに届くICBMを完成させます。
そうさせないためには「トランプは何をするか分からない危険な男」と思われた方が良い。
平和主義者が戦争を起こすという過去の歴史からは、トランプはここで平和主義者になってはならない。
北朝鮮に対してもアメリカは絶対に攻撃しないという態度を取ったからここまで増長してしまった。
もしクリントンやブッシュが北朝鮮に一度でもミサイル攻撃していたら、北はここまで増長しませんでした。
イラクには居丈高に振舞ったブッシュJrは北朝鮮にはネコのように大人しくなり、その結果北はは自らを「超大国だ」と思い込むようになった。
むろんブッシュは北朝鮮の背後で守っている中国やロシアと戦争にならないよう配慮したのだが、そのような態度を示したら相手は増長するだけです。
トランプが「いつ攻撃するか分からない」と思われるのは良い事で、そう思われてこそイランや北朝鮮のようなテロ国家は思いとどまる。
今後も米国はイランや北朝鮮の要人を、定期的に攻撃して葬った方が良い。
イランの苦境は始まったばかり
米国とイランの対立は両国や世界経済を混乱させたが、米側の混乱は一日で収まりつつある。
イランがロケット弾を撃ち込んだ1月8日午前6時10分、ウクライナ航空ボーイング737がイランの首都テヘラン郊外で墜落した。
火を噴きながら高度を下げ落下した動画がツイッターで広まっているが、イラン政府は「技術的な問題だった」と説明した。
今のところ詳細は不明だが、イラン軍の対空砲火やミサイルで火を噴いた可能性は、当然ながらある。
現場はイラン国内なのでイラン政府が調査する事になり、たとえ撃墜だったとしても隠蔽するでしょう。
176人が乗っておりイラン人82人、欧州人が20人ほどだがアメリカ人は乗っていなかった。
この”事故”を受けて主要航空会社はイラン上空の飛行を避けているが、強制ではないので今後も格安航空会社は燃料節約などの為に最短距離を飛行するでしょう。
イランは2018年6月にホルムズ海峡上空で米軍の無人機を撃墜しており、今後も同様の行為に出る可能性は高い。
産油国イランの緊迫化を受けて原油と金価格が急上昇し、原油は4日で7%上昇しイランを儲けさせた。
だが本物の戦争が始まれば海上でも陸上でもイランからの輸出はできなくなり、イランは資金源を断たれる。
戦争に至らなくてもアメリカは同盟国にイラン産原油を買わないよう働きかけるが。ロシアの例では息の根を止める事はできていない。
アメリカは経済制裁でイランを封じ込めようとするが、イランはロシアのように抜け道を作ってテロ国家として生き延びるでしょう。