1月13日の日経新聞に、数年で人気ユーチューバーの9割が消えるだろうという記事が掲載されていました。
内容はユーチューバーは儲かるのが知れ渡り、大手芸能事務所や大手企業が参入してきたから競争が過酷になるというものでした。
特にダメなのが人を驚かせるようなビックリ動画で人気を得ている人たちで、プロ芸人の参入で打撃を受ける。
この手のビックリ動画の難点は誰にでもできてしまう事で、次々に模倣してライバルが増えた。
才能に恵まれた人がひとつの分野に特化したら、その水準に達したライバルはなかなか登場しないが、ビックリ動画は毎日数万人が投稿している。
もうひとつの脅威はプロ芸能人や芸能事務所の参入で、最近お笑い芸人やタレントが次々にユーチューブ活動を開始している。
芸能人がユーチューバーになっても成功するとは限らないが、定着した人はやはりプロなので面白い。
テレビで売れているタレントでも、ユーチューブによる収入のほうが多い場合も出てきている。
プロ芸能人の強みは過激さやビックリ動画に頼らなくても視聴者を引き付けられる点で、ファンを繋ぎとめる技を持っている。
過激さが売りのユーチューバーは行き過ぎて警察の世話になったり、突然消える事があります。
芸能人は一般ユーチューバーと違い最初から数字を持っていて、開設した翌日に登録者10万人とかも可能です。
芸能人ブログは毎日100万人とかの読者がいる場合があるが、ユーチューブでもそのような違いがある。
結局は本物しか生き残れなくなる
「XXやってみた」のようなチャレンジ動画も大ブームだったが、規約が厳しくなりBANされた大物ユーチューバーも居ました。
政治的意見を述べる動画でも反対意見を持つ人から大量の違反通報を受けると、削除される場合があり自由ではない。
プロ芸能人は最初からユーチューブより遥かに基準が厳しいテレビで活躍しているので、むしろユーチューブは自由だと感じている。
もうひとつは企業の参入でアニメのようなCGが喋るVチューバー「バーチャルYouTuber」は企業がやっている事が多い。
AIやCGで個人と企業がガチンコ勝負して個人が勝つことは少なく、個人ユーチューバーの居場所はどんどん狭くなる。
皮肉な事にユーチューバーが成功して知名度が上がった事で、大手企業やプロたちが目を付け、「それなら俺がやる」と参入している。
今活躍しているユーチューバーの9割が数年で淘汰され、残るのは才能とか技術などが抜きんでた人だけでしょう。
もっともこれは年収数億円のような大物の場合で、アマチュアとして動画投稿する場合は影響は少ないでしょう。
プロ芸能人が何百万人のファンを得ても、アマチュアとして動画を投稿する人には無関係です。
日本でユーチューバーだけで生活している人は500人から1000人以下と考えられていて、想像よりずっと少ない。
安定して月数十万円を得るには月数百万回の再生数が必要で、登録者数万人が必要でしょう。
日本の人口は1億2600万人で、ユーチューブを毎日視聴しているのはその1割程度でしょう。
最大の視聴者はプロ芸能人がかっさらい、大企業もVチューバーとして視聴者を奪っていきます。
残りの僅かな視聴者を一般ユーチューバーが奪い合ったら、プロとして生活できるのは少数だと分かります。
日本という枠を出て世界で評価されれば数億人の視聴者がいるが、ビックリ動画で人を驚かせるレベルでは無理でしょう。