中国発の新型コロナウイルス感染者は武漢だけで1万5千人から2万人という見方が強まりつつある。
国家衛生健康委員会は1月28日までの感染者は前日より1771人増え4515人、死者は106人に増えたと発表しました。
この10日ほどは感染者数が毎日5割増えているという驚異的ペースだが、実際はもっと多いと指摘されている
中国本土外では17の国と地域で65人の感染者が確認され、日本でもついに国内での感染者が発生しました。
奈良県のバス運転手が1月8~11日と12~16日の2回、9日間に渡って武漢市からのツアーバスを運転していた。
奈良県の説明ではツアー客に感染者が居たはずで、おそらく関空から上陸し大阪城、京都の観光地、奈良公園や法隆寺などを観光した筈です。
1月8日は既に中国で新型ウイルス騒動が起き、12日には中国で死者も判明していました。
こうした中日本政府は「人から人への感染はしない」と嘘の説明を繰り返し、健康検査もせず中国からの観光客を無制限に受け入れていた。
これは習近平訪日を前に、あからさまにウイルス隠ぺいを図った安倍首相の失策と言わざるを得ない。
英ランカスター大学とグラスゴー大学、米フロリダ大学の共同研究チームは、感染者は発症者の5倍以上という論文を発表している。
論文によると新型コロナウイルスは感染した全員が発症するわけではなく、高熱などを訴えた5倍以上の「無自覚な感染者」がいる。
実際奈良のツアーに参加した中国人感染者は発病していないし、こうした無自覚で無症状な感染者が相当数入国した筈です。
武漢市内だけで感染者1万人以上か
感染しても発熱などがないなら日本政府が万全の体制としていたサーモグラフィチェックはそもそも意味がなかった事になる。
サーモグラフィチェックは歩いている人の体温を赤外線カメラで計る事で、発熱している人を見分けられる。
だが新型ウイルスに感染していても発熱する人がたった2割しかいないなら、この検査で食い止めるのは不可能です。
米英研究チームの試算では2月4日までに武漢だけで、感染者数が25万人以上に達すると計算したが、予想より早く現実になりつつある。
28日までに武漢市の患者は1590人で中国全土は4515人、これが感染者の2割なら無自覚を含めると武漢8000人と全土で2万2500人居る事になる。
香港大の梁卓偉医学院長は武漢の患者数に関し「春節(1月25日)までに2万5000人、発症していない感染者を含め4万4000人」との推計を公表した。
米英研究チームの試算によると、中国国内で一切の移動を禁じても、感染者数は25万から35万人より25%しか減少しないとしている。
無自覚な感染者がすでに中国全土に移動しているからで、今から移動制限しても無駄だと予想している。
武漢市内では感染者数1500人程度だが、実際には1万人以上居る可能性が高まっている。
記事を書いている間に感染者数は増え、中国国内の死者132人 患者5974人と発表されました。
この患者とは発熱を訴えて診断された人なので、発熱していない無自覚感染者を含めると中国で3万人存在することになる。
日本では今までに7人程確認されているので、感染者は少なくとも35人以上存在し、おそらくはもっと多いでしょう。
すでに感染者が中国全土に移動
日本の厚生労働省は1月28日野党へのヒアリングを行い、担当者は「中国政府発表の3倍から4倍存在すると想定している」と回答しました。
日本政府も中国国内で2万人以上、武漢だけで1万人近くを想定しているのがこのやり取りから分かります。
新型ウイルス発生源となった湖北省武漢のトップ、馬国強書記は27日「数日間で1万5千人以上が発熱を訴えて来院した」と説明しました。
武漢の病院で実習生として勤務していた日本人男性は、「政府発表より遥かに感染者が多いと感じていた」と証言している。
実習生の話では1月3日の時点で医療従事者への感染の可能性が知らされていたが、政府は20日ごろまで「人から人への感染はしない」と明言していた。
つまり中国政府の発表はすべて嘘だった訳で、今も感染者や死者数をかなり過小に発表していると想像できる。
こうした情報からは1月29日現在、武漢市内だけで感染者は1万人以上、無自覚な感染者はその5倍は居る可能性が高い。
すると中国全土で感染者は3万から4万人で、無自覚な感染者はその5倍という計算になる。
事態は米英研究チームが計算した「2月4日までに武漢だけで25万人超」に近づきつつあります。
武漢市内では1000床規模の病院2つを緊急に建設し、10日間ほどで完成すると説明されている。
また湖北省周辺では交通を遮断しているが、既に無自覚な感染者が全土に移動した後なので、感染は防げそうもない。
今後北京や上海などで感染者が増えるかとうか観察する必要があります。