成功自慢する人
インターネット黎明期の掲示板から、成功者を装って自慢する人たちが存在した。
目的は単に自慢して尊敬されたい、威張りたいというものから信者を増やしたい人まで様々です。
信者を獲得すると信者は「教祖」に従うようになり、勧められるままに行動するようになる。
広告を貼るとクリックして、教祖がお勧めする業者に口座開設するなどはまだ可愛い手口です。
悪質な教祖は投資法や必勝法と称してデタラメな必勝本や、高額な投資ソフトを購入させます。
もっと悪質なのは自分の投資ファンドに投資させたり、霊感商法さながらに価値のない物を買わせる。
原野が値上がりすると言って買わせる原野商法や、エビ養殖が儲かると言って投資させるエビ養殖詐欺と変わらない。
時代は下りインターネットは掲示板からSNSになり、フェイスブックやツイッターでファンを獲得しやすくなった。
成功者を装う人は証拠として業者の取引画面を掲示するが、これは画像加工ソフトで簡単に作れてしまう。
また業者によっては宣伝してもらうために、偽装の証拠画面を簡単に作れる偽口座を用意している。
こうしてカリスマ投資家は実際には投資で勝っていないのに、数千人や数万人のファン(信者)を獲得する。
毎日の(ウソの)取引を解説しながら、さりげなく商材購入や口座開設に誘導します。
成功者の正体は商材屋が多い
こうした信者獲得で成功者になった1人は与沢翼で、彼のメインの職業は商材販売でした。
自分は成功者であると名乗り、こうすれば成功できるという商材を数十万円や100万円以上で販売していた。
与沢は一度破産するが、立て直したのはブログによる信者獲得と、やはり商材販売のノウハウでした。
与沢が成功者であることは間違いないが、彼の商材を買って同じように成功できるかは、甚だ疑問です。
同様にSNSで成功者を名乗る人は、実際に成功者なのかも知れないが、その収入源は投資ではなく商材販売や紹介料です。
投資で大金を稼いでいる投資のプロが、ネット上で素人に教える事はなく、自分で自分の首を絞めたりしない。
簡単なロジックとして、「勝っている投資家は絶対に他人に手法を教えない」のであり、他人に教える情報はゴミだけです。
プロディーラーであろうと外資系ヘッジファンド役員であろうと、他人に教える投資家は100%投資で負けています。
ブログやユーチューブやツイッターやフェイスブックでは、自分は投資で勝っていると名乗る者が大勢います。
だが統計として、投資で生涯通算で勝つ人は5%以下であり、大金を得る人は万人に1人も居ません。
たとえば世界一を自称する有名FX業者は以前、「10万円を数億円に増やした」という体験談を広告に使っていました。
もっともらしく書いているが一目見てウソと分かる内容で、「水素水でガンが治った」のような類でした。
そんな悪徳業者が悪徳商材屋に金を渡し、偽の成功談や取引履歴で素人投資家を勧誘します。
こうして在りもしない成功談に騙されてお金を失う人が、後を絶ちません。