北朝鮮と韓国は良く似ていて、北朝鮮と李氏朝鮮も良く似ているが、似ている要素や度合いは異なっている。
北朝鮮は金正恩に代替わりしてずっと西側の経済制裁を受けて不況であり、金正日の時代も金日成の時代も不況だった。
北朝鮮が好景気になるのは韓国との合弁事業や日本の謝罪、アメリカの支援、中ロによる支援や合弁事業をしている間だけでした。
北朝鮮と韓国は2004年頃から数年前まで開城工業団地で共同事業をしていて、数少ない好景気の期間だった。
当時韓国企業は日本のファミリーマートと契約して韓国全土で事業展開し、開城でも一時ファミマが営業していた。
そこで売られていたチョコパイ、日本ではエンゼルパイの方が有名かもしれないが、あのチョコをコーティングしたパイが売られていた。
韓国企業は北朝鮮労働者や幹部へのお土産としてチョコパイを配ったところ、これが大評判になった。
「こんな美味しいお菓子は生まれてから一度も食べたことが無い」と言って労働者は家族のためにチョコパイをお土産に持って帰った。
チョコパイ人気は過熱しプレミアがつくほどになったが、金正恩の怒りに触れて韓国製チョコパイは一切販売禁止になった。
変わって北朝鮮はチョコパイを国産化したのだが、韓国産に遠く及ばないと不評だった。
なお韓国産のチョコパイは日本製より材料費をケチっているので、日本人が食べるとパサパサしてクリーミーでは無い印象を受けるでしょう。
日本で売ったら返品を食らうような韓国製チョコパイでも、北朝鮮の人々には「夢のような高級お菓子」だった。
あの手この手で制裁逃れ
北朝鮮は公営の商店しかなかったが金正日末期から闇市場が増え始め、金正恩になってからは闇市が経済の中心になっている。
闇市は都会では大通りに露店が無数に並び、庶民だけでなく兵士や公務員もそこで買い物や食事をしている。
田舎では原っぱのような場所に祭りのイベント会場のような感じでテントが張られ、持ち寄った商品を販売している。
公式には違法だが黙認されており、むしろ闇市がなければ多くの人は飢えてしまう。
北朝鮮は共産主義なので食糧と物資は配給制だが、兵士ですら配給食糧では足りずに闇市で食事している。
そんな北朝鮮だったが金正恩は核とミサイル開発を再開し、国連安保理や西側から経済制裁を受けた。
この数年日本海側の海岸に北朝鮮の木造漁船が大漁漂着していたが、あれは経済制裁下で漁業を奨励したために起きた。
北朝鮮は日本海で密漁した魚を缶詰にして輸出し外貨を稼いだり、食料にしている。
木造船の漁は大変危険だが、その分報酬が良く見返りに食糧などももらえるので人気がある職業だという。
安保理制裁で北朝鮮が最も困ったのが肥料の原料が禁輸対象になった事で、農業生産ができなくなった。
そこで北朝鮮政府は国民全員に年1トンの下肥提出を義務化し、達成できないと厳罰に処した。
下肥とは要するにトイレで出す物の事で、ノルマ達成のために他人のを盗んだり脅し取ったり大変な騒ぎだったという。
北朝鮮は制裁で禁輸された半導体原料などを韓国から密輸していたが、自衛隊の哨戒機に発見されたのが「レーダー照射事件」でした。
北はあの手この手で制裁をかいくぐり、国民は飢えているが金一族と権力層は良い暮らしをしている。