Wバフェットは東日本大震災の後、JR東日本を買おうとして断られ、日本には有望企業がないと言っていました。
果たしてその後10年の日本は停滞しつづけ、アップルやグーグルやMSのような企業は出現していない。
その辛口バフェットが日本の商社へ60億ドル(約6350億円)投資を発表して注目を集めている。
バフェットのバークシャー・ハサウェイは、伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅の5大商社株を購入した。
バフェットはリーマンショック後に中国の石油株などに大型投資をし、その後利益を挙げていました。
バフェット投資の特徴は経済成長に連動して利益を出してきた事で、停滞時には損失をだしている。
リーマンショックの2008年ごろには大きな損失を出し、「バフェットは過去の人になった」などと言われていた。
その後世界経済が危機を脱するとバフェット株は上昇し、評論家は「バフェットには先見性があった」と言いなおした。
コロナ危機でもバフェットは損失を出し、やっぱり「バフェットの時代は終わった」と言われている。
バフェット投資はバリュー投資なので経済成長時には利益を出すが、経済縮小では逆に損失を出すものです。
バフェットが賭けたのは日本の将来性か
バフェットが投資した事で日本の将来性が見直され、首相辞任にも関わらず日経平均は2万3000円台を付けています。
バフェットの見方は日本経済の復活ではなく、超円高で利益を得ようとしているという観測もある。
リーマンショック前は120円台の円安だったが、2008年から2011に円高が進行し1ドル75円をつけた。
アメリカの投資家や投資機関は為替変動で利益を得ようとして円を買い、円高を加速させました。
1ドル120円が75円になると、円を買っただけでドル換算で4割も増える計算になります。
バークシャー・ハサウェイは長期投資もするがこうした短期投資もするので、超円高を見越した投資の可能性もある。
だが米国アナリストの見立てでは、バフェットはコロナ危機から日本がいち早く立ち直ると予想し、長期的な投資をしたと考えている。
果たして日本経済にそんな力があるのか日本人ですら疑問だが、各国が発表した経済対策の中で日本政府のコロナ対策費が最も巨額だった。
20年4月に発表した経済対策は財政支出39兆円 事業規模108兆円でGDPの2割にも相当する。
水増しが多いとか実際の執行は来年以降とか問題が多いが、基本的にお金をばら撒くほど経済は成長する。
お金を節約するほど成長率が低下してお金が減るが、過去30年の日本はずっと同じ間違いを繰り返してきた。
日本政府が節約から浪費に大胆な政策転換をすれば成長率を高めることが可能で、菅政権にかかっている。