日本では最盛期よりコロナの勢いが減速しているが、欧州は第二波流行に見舞われています。
フランスでは9月24日に新規感染者が1万6096人発生し過去最多になりました。
最近7日間の平均でも一日あたり1万1千人を超え、パリ市は飲食店の深夜営業を10時までに制限すると発表した。
逆にいえばこんな状況でも10時まではどんちゃん騒ぎが自由だし、今までは何も制限がなかった。
これがフランスを始めとした欧州で感染が広まっている理由で、自由と引き換えにコロナを受け入れる事になった。
仏政府は集会の制限、スポーツジムの閉鎖、パリなどで屋外のマスク義務化(罰金135ユーロ(約1万6千円))などを課した。
感染率が高いマルセイユは飲食店の深夜営業を禁止したが、パリとマルセイユ市長は営業規制を批判している。
パリ名物の屋外カフェはいつも通り営業しているようで、ここでもコロナ防止より自由が優先されている。
一方のイギリスはEU離脱したがコロナではEU内に留まったようで、一日の感染者数が4000人を超えたり再流行している。
ジョンソン首相はロンドンなどで飲食店の深夜営業を10時までとするなど、緩和から規制強化に転換した。
イギリスはEU離脱したが2020年12月31日まで移行期間なので、英仏国境ではパスポートが必要ない(求められる場合もある)
英仏国境はコロナ下でも封鎖されず飛行機でどんどんイギリスに入国しているので、イギリスでもコロナ再流行は免れなかった。
自由かコロナ防止か
北欧のスウェーデンとデンマークとノルウェーも感染者が増加し、人口当たり感染者数は英仏なみに多い。
スウェーデンは人口1032万人で感染8万7千人、デンマークは人口582万人で感染者7万人、ノルウェーは人口537万人で感染者1万人超となっています。
北欧は気温が低く人口が少なく人々は分散する傾向があるので、コロナは広まらないという期待も最初あった。
北欧3か国は飲食店深夜営業の制限や、大規模集会の禁止など新たな規制を打ち出している。
イタリアやスペインなど南欧は最初の流行で最大の感染者を出し、イタリアでは学校が半年間閉鎖されました。
イタリアの感染者数は第二波でも2000人以下(9月24日まで)にとどまっていて、隣のフランスよりかなり少ない。
イタリアは最初の流行後にロックダウン、休業、罰則付きマスク義務化、集会やイベントの禁止、飲食店の営業規制などを徹底した。
その結果第二波流行を食い止めた訳で、人々の行動が流行を起こしたという説を裏付けている。
隣のスペインは第一波で一日8900人の新規感染者が出たが、第二波では1万4000人(9月18日)を記録した。
スペインとイタリアはフランスを挟んで隣国で、EUなので国境もなく自由に行き来できるのに、大きな違いが発生している。
結局のところ政府が強い規制をした国は第二波流行を食い止め、自由を優先した国では爆発的流行が起きた