トランプがコロナから回復なら勝利も
米大統領選まで残り1か月という場面で現職トランプ大統領がコロナに感染したと発表しました。
いつもなら全米で共和党と民主党の大集会が開かれてお祭り騒ぎだが、今回は葬式のような雰囲気です。
大集会も小集会も自粛でほとんど行われず、ネットやテレビなどメディア上でだけ選挙戦が戦われた。
意図せずしてネット選挙元年になったが、盛り上がりに欠けるし面白みもないようです。
トランプは入院し治療薬レムデシビルの投与を受け、「まもなく退院できるだろう」と病院からツイートした。
トランプは10月1日に発熱し2日に専用ヘリでワシントン近郊のウォルター・リード米軍医療センターへ移動した。
その後レムデシビルの投与を受け発熱やせきの症状はなくなり、この分なら近く退院するのかも知れない。
トランプは9月29日の第1回テレビ討論会に出演したが、世論調査では4対6でバイデンで敗れている。
討論会でトランプは「もう数週間でワクチンが完成しコロナウイルスを退治できる」と語っていました。
その後コロナに感染したとツイートし入院し、大統領選の選挙活動もできなくなっている。
トランプ逆転勝利はあるか
一般的にはトランプが不利になったと説明されているが、「劇的な回復」で復帰して支持率急上昇の可能性も残されている。
アメリカ人はこういうドラマチックな展開が好きで、過去の大統領選も劣勢な候補が終盤逆転するパターンが多かった。
トランプ大統領はワクチンができればコロナは解決すると言い続けていて、自分が回復したら自らの体で実証した事になる。
医師団によるとトランプ大統領はレムデシビルだけではなく、開発中の抗体カクテル医薬品を使用した治療を受ける。
開発中の抗体カクテル医薬品「REGN-COV2」は、投与した抗体にウイルスを攻撃させる。
他にも数多くの治療を併用するが、多くはまだ実験段階でコロナ治療として完成した技術ではない。
最先端だがまだ実験段階で大統領が実験台になり、成功すればこれ以上ない宣伝になる。
一方でトランプが出演した第1回討論会は過去最高の視聴者数を記録し、番組にはスポンサー希望の申し込みが押し寄せている。
もしトランプが早期に退院して第二回討論会が実現すると、再び歴代最高視聴者数を獲得する可能性が高い。
対立候補のバイデンはこれと言った特徴が無く、「トランプよりまともそう」というのが最大の支持要因になっている。
面白みに欠けるバイデンか、話題豊富なトランプかのどちらが勝つかはまだ予断を許さない