テレワーク否定派の意見とは
アメリカは日本よりテレワーク(リモートワーク)が進んでいて、85%がテレワーク勤務と言われている。
もっともこの85%はホワイトカラー(事務職)でテレワークをした事がある比率で、いつも皆がしている訳ではありません。
テレワークが普及する一方でオフィス回帰も起きていて、テレワークに批判的な人々もいる。
「やっぱり人と人が対面する必要がある」というのは、地位が高い中高年管理職に多い気がします。
日本ではテレワーク否定派が多く、中には「リモートワークできる人間は、元々その程度の仕事しかしていない」という意見もある。
彼らの考えではビジネスの現場では相手の表情を見て考えを汲み取るのが重要だとしています。
一方若い世代や管理職ではない人たちは、比較的テレワークに肯定的な意見が多い。
肯定的な意見で多いのは「上司に邪魔されずに仕事ができる」という意見で、職場でいかに邪魔されているかが想像できる。
逆に上司はテレワークで部下が見えないので、1時間に何度もメールを送って、「返信が遅い」とメールで叱責するそうです。
こうなるとその上司が職場で果たして必要だったのか、本当は不要な人間で部下の邪魔をしてきた疑いすらある。
テレワークはこんな風に、会社に必要な人間と不要な人間を炙り出してしまいます。
みんなで同じ場所で働いていれば、他の人と同じことをすれば「仕事をしているように見える」利点があるが、個別にバラバラだと誤魔化しが利きません。
テレワーカーは出社する人に勝てるか
「リモートワークできる人間は、元々その程度の仕事しかしていない」のはある部分で真実を含んでいる。
もしAIで同程度の仕事をこなせるようになり、多少質は落ちてもコストが10分の1になったら仕事を切られてしまうでしょう。
たとえば多くのネットサイトでは「いらすとや」という無料イラストを使い、挿絵のイラストレーターは仕事を失いました。
こうした事は在宅勤務のクリエイターで起こりやすいと考えられ、対面しないので上司も首にしやすい。
やはり毎日会って一緒に飯を食っている人は首にしにくく、会ったこともないネットだけの人は切りやすい。
テレワークで確実に収入を得るには、簡単にAIに変わられないような何かが必要になります。
日本企業のテレワーク実施率は20%台にとどまり、しかも実施したのは一部の人だけで、自粛解除後は出社に切り替えた企業も多い。
上司や幹部ほど出社を望み、部下はテレワークを望む傾向があり、上司が出社すれば部下も出社せざるを得ない。
上司は出社しないと存在する意味がなく、メールで部下の邪魔をするだけの人間になり果てるからです。
結局日本企業では欧米ほど思い切った合理化をできず、相変わらず「ハンコとファックス」に象徴されるやり方を続けます。
こうした企業でテレワークする人は社内で浮いてしまう訳で、会社では「あいつは仕事サボれて良いよな」などと陰口を言われているでしょう。
それでもテレワークに定着するには、よほど社会や会社で必要な存在でなくてはならない
出社した人と同じ程度であったら、出社しない人から順番に切られるからです