「誰々以外なら誰でも良い」の結果は
米大統領選まで1週間を切り、世論調査では民主党のバイデン候補が現職のトランプ候補をリードしている。
投票日2週間前時点の調査ではバイデン51%、トランプが41%と約10%の差がついていた。
ここでやや気になるのは最近”右派”勢力の支持率がが過小評価される傾向がある点です。
2016年の大統領選は民主党の”善玉”ヒラリーと共和党の”悪役”トランプの対決で、米大マスコミはすべてヒラリーを支持した。
世論調査にも大きなバイアスがかかってしまい、あらゆる調査でヒラリー圧勝予想だったが結果はトランプ勝利だった。
2017年9月のドイツ総選挙ではナチス以来72年ぶりに右派政党が議席を獲得し、しかも第3党に躍進しました。
ドイツでは得票率が5%以下だと1議席も得られないため、今まで右派政党は連邦議会で議席を獲得できなかった
極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は12.6%を獲得し631議席中92議席も獲得し政権を奪取するほどの勢いだった(実際はメルケルの左派系連立政党)
ここでもドイツのマスコミや知識人は「極右政党」を軽視し世論調査にバイアスがかかり、12%もの支持者をゼロと集計してしまった。
その国のメディアが左派で牛耳られている場合、実際には多くの国民が右派政治家を支持しているのにそれが見えない現象が起きる。
反対に中国やロシアや北朝鮮では全員が習近平やプーチンや金正恩を支持していることになっていて、不支持を表明したら「地上の楽園」に送り込まれる。
こういう事では国民の真意を掴めないし、世論調査はデタラメになるという事です
誰でも良いと言って投票し失敗した国は
もうひとつ米大統領選で気になるのは、バイデンを支持する多くの人が「トランプ以外なら誰でも良い」と言っている事です。
こんな選挙を前にも見たことがあり、それは2009年7月に実施された日本の衆議院選挙でした。
当時の麻生内閣はリーマンショックへの対処失敗で経済混乱を引き起こし、酷い不人気になっていました。
有権者の多くは「麻生以外なら誰でも良い」と言い出して、圧勝したのは鳩山由紀夫率いる民主党でした。
自民党以外ならどこでも良いという調子で共産党なども人気を集め、1995年以来の野党政権(不思議な言い方だが)が誕生しました。
樹立した民主党政権はすぐ混乱に陥り、特に日米の同盟関係に亀裂が走り安保条約破棄の可能性も両国から出始めた。
民主党経済はその後の安倍政権の7年より成長率が高かったが、良い印象を持っている人は皆無でしょう。
「XXX以外なら誰でも良い」という選び方で当選したのが戦前ドイツのヒトラーで、当時ドイツの政治は混乱しロクな政治家がいませんでした。
だからと言って変なのに投票してしまうと、自分が痛い目に遭う事になります。
最近ではカナダの現首相トルドーや2010年に英首相になり辞任したキャメロンは「イケメンだから」という理由だけで首相になった。
イケメンは女性票を得られるので党の顔に選ばれ、狙い通り選挙で勝ってイケメン首相が誕生した。
キャメロンは中国のプードル犬と呼ばれるほど中国びいきで、アメリカは終わった国だと言って同盟解消して中国陣営に入ろうとすらしました。
挙句はEU離脱国民投票で欧州から離脱することになり、イギリス人はイケメン首相を選んだのを後悔している。