中国は半導体の開発や設計など根幹技術をアメリカのシリコンバレーに依存していたが、国産化を目指している。
「半導体覇権を握る」と宣言して10年ほど経ったが、今も覇権を握ってはいない。
中国はxxx覇権という言葉が大好きで、今までも軍事覇権や海洋覇権、エネルギー覇権や宇宙覇権、EV覇権を宣言してきた。
強大になった中国だが振り返ると中国が覇権を宣言して覇権を握った分野は一つもなかった。
中国はスパコン覇権も目指していて「神威・太湖之光」「天河二号」などがスパコンランキングで必ず1位になっているが、中国製ではない上に稼働したことが一度もない。
中国が国産と称しているCPUはインテルなど米国製の無断コピーで、周辺部品も盗用した物を国産開発と自称している。
そしてスパコンのトップ500テストでは、最小ユニットでテストして全体を推測している。
スパコンは大きな部屋にユニットが何十個もならんでいるが、テストするのはそのうち1個のそのまた一部分だけです。
従ってユニットの一つが低性能でも、たくさん並べれば必ず世界一になるのがトップ500ランキングです。
本当はユニットひとつあたりの性能や消費電力が重要で、「神威・太湖之光」すべてを稼働するには原発1基分が必要になります。
欧米や日本のスパコンは日常的に使用しているが、中国のスパコンは試験だけで今までに全体を稼働したことが一回もない。
こうした事からも中国の半導体技術は、まだ日米欧よりかなり遅れていると言えるのです。
中国はIT覇権を宣言し半導体覇権も宣言したが、これらは国家主席の習近平の口から出ることに意味がある。
戦前日本の「天皇陛下のお言葉」と同じで神様であるから、絶対に実行しなくてはならない。
日本陸軍は天皇に圧力をかけて「お言葉」や「詔勅」を言ってもらい、天皇の命令を装って戦線を拡大させた。
作戦が行き詰っても神様の命令であるから撤退は許されず、勝利か全滅かしかなかった。
もし日本陸軍が天皇を利用したりせず勝手にやっていたら、「負けたので撤退します」という選択肢もあった。
中国も同じで『XXX覇権』という言葉が国家主席から出たら、それは毛沢東のお言葉すなわち神の言葉になる。
無茶であろうと不可能であろうと関係なく、10兆円や100兆円というような国家予算が投入されている。
例えば中国では鉄道覇権が宣言され高速鉄道を作り、今や世界の高速鉄道路線の半分以上が中国にある。
これでは飽き足らずにアメリカの鉄道距離を超えると言って、毎年日本の鉄道総路線に匹敵する鉄道建設をしている。
空港でも地下鉄でもダムでもなんでも覇権を宣言したら世界一でなくてはならないので、年間300兆円以上の土木工事をしている。
半導体も同じ調子で年間数兆円の予算が投入されているが、高速道路や鉄道のような土木工事とは違う。
1000億元(約1兆5300億円)を投じた湖北省武漢市の半導体プロジェクトは行き詰り中止が余儀なくされている。
道路は作業員が機械を動かせばできるが、最先端の半導体はまるで勝手が違う。
ちなみに韓国のサムスンなどが作っている半導体は、CPUとかではなく技術力が必要ないメモリーに特化している
中国では大型半導体プロジェクトが50件以上進行中だが、大部分は武漢と同じく現実味が乏しい。
中国政府もこれには我慢できなくなったようで、「無駄な半導体プロジェクト」を辞めるよう指示を出した