カップ麺が若者に受けている
コロナ拡大によって一時期は多くの外食店が閉店し、スーパーも営業時間短縮したりしていました。
2020年の春に巻き起こったのが買い溜め騒動で、トイレットペーパーやティッシュ箱が店頭から消えた。
買い溜めや備蓄がブームになり、売れたのがパックご飯や家庭で調理するラーメンでした。
家庭調理麺にも種類があって、袋めん、カップ麺、冷凍めん、チルド麺などが代表的です。
この中で一番売れたのが長く備蓄できて安い袋めんで、まとめ買いすると非常に安い。
次がカップ麺でやはり保存期間が非常に長く、お湯さえあれば調理しなくても食べれる。
冷凍めんはコロナ以前から売り上げを伸ばしていて、冷凍パスタやチャーハンと並ぶ人気商品になっている。
チルドタイプの生麺は冷凍めんに客を奪われた格好で不振だったが、2020年は盛り返している。
生麺は以前人気だったが調理に手間がかかるのと冷凍めんに比べて食味が劣り、値段は袋めんより高いという微妙な商品になってしまった。
それでもコロナの巣ごもり生活では袋めんより美味しく、冷凍めんほど冷凍庫を占領せず安い長所が評価された。
最近の冷蔵庫は冷凍庫が大きいが、冷凍食品の増加によって、入りきらない冷凍食品は買えない現象が起きている。
マスコミの『反塩分キャンペーン』で大打撃を受けた麺業界
2000年代から2010年代までインスタント麺は塩分が多いと袋叩きにされ、体に悪い食べ物の代表になっていました。
時代が一回りしたのか世代交代したからなのか、今の若者は「塩分が~」と言わなくなっている。
塩分摂取量が多いと高血圧になり寿命が縮むというのだが、時系列では塩分摂取量が増えるほど日本人の寿命は延びている。
コロナやガンや認知症に比べれば塩分による高血圧の優先順位は高くなく、マスコミの塩分叩きも収まってきた。
マスコミの塩分叩きは健康食品増加と関係があり、塩分叩きをする番組のCMでは必ず高血圧を抑える健康食品を売っていました。
水素水とかマイナスイオンとか、今考えるとあり得ないようなものも健康番組で推奨されていました。
どの健康番組でも「最悪の食べ物」とされたのが袋めんとカップ麺で、食べたら死ぬくらいの勢いで糾弾されました。
だが塩分の摂取量と寿命は関係ないという研究もあり、実際塩分が体に良いのか悪いのかはっきりしていません。
最初に復権したのはカップ麺で、若者を中心に手軽に食べれて高カロリーで安くて美味しいと言われました。
現代の若者の行動特徴は「失敗したくない」が最大の動機になっていて、買ったけど失敗だったをとても嫌うという。
スマホは絶対失敗しないiPhoneだし、食べ物でも失敗を嫌う。
失敗の中には高いものを掴まされるのも含まれていて、低コスパ高コスパという言葉をよく使う
絶対失敗しない安心の食べ物のひとつがカップ麺で、確かにお湯の温度と量が正しければ絶対に失敗しない
袋めんは自分で調理するのでカップ麺ほど安心ではなく、時間と手間もかかる
袋めんの主な購入者は若者より世代が上の人たちで、彼らの若い時はカップ麺やインスタント麺ブームでした。
中高年は塩分より大事な事が多いのに気付き、再びインスタント麺に回帰している。