政府はコロナ経済対策として国民全員給付金や事業者への持続化給付金、GOTOキャンペーンなどを実施しました。
また政府は約58兆円の緊急補正予算を組み、企業を救済したり景気テコ入れを実施する。
このうち緊急補正予算だが、過去の超大型補正予算を見ると、ほとんど効果が無かった。
東日本大震災、リーマンショック、阪神大震災にバブル崩壊、アジア通貨危機と不況の度に大型補正予算を組んだ。
だがこれらはすぐにお金を使う訳ではなく、予算執行は10年後かも知れません。
不況は「今すぐ」なのに予算は早くて来年なので、現在の不況には効果がないのです。
大規模公共事業とか中大型プロジェクトほど時間がかかり、期間が分散されて効果が薄まってしまいます。
「今すぐ」何十兆円ものお金を使わないと大不況になるのだが、悉く失敗してきたというのが実際でした。
今回はどうかというと国民全員と事業者への給付金は現金でばらまいたので、ある程度の効果はあった。
企業や店主は倒産を免れたが、将来ゾンビ企業化する恐れがあり、救済した事が良かったかは将来判明する。
全員10万円は貧困層や失業者はすぐ使っただろうし、お金に余裕がある人は全額預金したでしょう。
麻生財務大臣は「10万円のほとんどは預金に回り無駄だった」と総理時代と同じような発言をした。
30年不況を作り出した犯人は「節約」
富裕層や収入が減っていない人には預金が増えただけ、困窮者には10万円ではとても足りないという2面制があった。
麻生氏が主張した「減収世帯だけ支給」だと、去年すでに困窮していた人は給付を受けられず、去年の年収が多く今年減ったら多くの給付金を受けとれる。
実際に持続化給付金ではそうなっていて、本当の貧困層は「最初から収入が少ない」ので給付対象から漏れる。
麻生氏が知らない事は、貧困者や困窮者にお金を配るとすぐにお金を使うので最大の景気対策になる事です。
お金が足りている人に給付しても使わないが、生活保護者や困窮者、貧困者はすぐに使ってしまいます。
給付金について財務省は「どうせすぐ使ってしまう」だから無駄なんだと主張しています。
だが景気対策としては「すぐに全額使ってくれる」人は政府に最大限協力する素晴らしい人です。
GOTOキャンペーンについて最近おかしいと感じたのは、観光庁が合宿免許を対象から外すと発表した事でした。
GOTOトラベルでは割り引きとクーポンで50%引きになり、合宿免許を申し込む人や主催する旅行会社が非常に多かった。
観光庁は最初「大歓迎」と言っていたのにある日「趣旨に合わない」と突然中止を発表した。
どう考えても麻生大臣と財務省の妨害で、「困ってもいないのに政府の金を無駄遣いしている」とでも言ったのでしょう。
だが不況下の景気対策とはお金を使う事や使ってもらう事なので、無駄遣いしてもらうのが「本来の趣旨」です。
くわえて自動車免許を取った人は全員が車を買うか買いたい意思があり、買わなくともレンタルやシェアカーを利用します。
100%良い事づくめで国民栄誉賞をあげたいくらいなのに、バカはこれを「無駄だから辞めろ」と言うのです。
経済とは無駄遣いであり、無駄遣いが増える事が好景気なのに、わざわざ不況にしてデフレを招いています。