2020年秋の今の日本は『景気が良い』という驚くような調査結果がでている。
内閣府が11月10日に発表した10月の景気ウォッチャー調査で、現状判断指数が54・5となりました。
50を超えると3カ月前より好景気で、先月より5・2ポイント高く、2018年1月以来2年9カ月ぶりの高数値になった。
原因はGoToキャンペーンで消費が拡大した事と、「3カ月前と比べた景気」なので、7月の景気が悪かったとも言える。
調査結果を受けて内閣府は基調判断を「着実に持ち直している」と強い表現に引き上げている。
この手の調査の欠点は、日本政府は悪い結果はなるべく見ないようにし、いい結果だけは素早く政策に反映させる。
小泉時代にも安倍時代にも長期間好景気が続いたことになっているが、実際には消費増税などで何度も不況があった。
政府はそれは短期的な誤差であると言って景気対策せず、いい結果が出た時は素早く増税したり減税措置を辞めた。
もし今回も景気が良いからという理由でコロナ経済対策を終了したり、増税を打ち出せば小泉・安倍時代と同じになるでしょう。
悪夢は3度繰り返されるという訳で、麻生財務大臣や増税派は「コロナで財政悪化したので大増税する」と言い出すでしょう。
そうなったら日本は再びデフレ不況に突き落とされ、1人当たりGDPで韓国に抜かれG7から除名され韓国が加入するでしょう。
今までと同じことをしたらそうなるという話です
小泉時代や安倍時代、バブル崩壊からずっと日本は緊縮財政を続け、なるべく経済対策をせず増税してきました。
その結果経済成長率は平均ゼロ%で世界平均と比べると30年連続でマイナス成長、税収も減少を続けました。
原因は大増税による消費縮小で、GDPの7割を占めていた消費は今や6割を割り込んでいます。
どこからも金は降ってこない
増税によって消費が縮小しGDPが増えなかったので、増税では追い付かないほどの税収減少が発生しました。
仮に1989年に消費税を創設しなければ、日本のGDPは現在の2倍にはなっていたと多くの経済学者が分析しています。
消費税税収は20兆円ですが、GDPが2倍になっていたら消費税収ゼロでも50兆円は税収が増えていた計算です。
政府は税収が減ったので増税を繰り返し、増税を繰り返したことで税収を減らすというあり得ない事をやりました。
これで思い出すのは旧日本軍の大陸侵攻で、負けるたびに徴兵して派兵し、派兵した事で国力が低下し敗戦を繰り返した。
まさに財務省は現代の日本陸軍で、麻生財務大臣は現代の東条英機だと言えるでしょう
この30年の日本政府で驚くべきことは、経済対策を何もしなかった事でした。
増税が経済政策だと思っている人が多くて、総裁選の公約でも「経済政策は消費増税です」と平気で言う人が居ました。
経済政策は景気を良くしGDPを拡大することで、世の中を循環するお金の量を増やす事です。
安倍首相の経済政策は日銀にお金を印刷させる事(実際に印刷はしないが)で、7年間他に何もしませんでした。
日銀が何百兆円お金を発行しても誰かがそれで買い物をしないと、日本のGDPは増えません。
その誰かは日本政府しかないのだが、日本政府は「税収が足りない」と言ってお金を使いません。
政府は外国への輸出でGDPを増やそうとしていて、アメリカや中国への輸出ばかり考えています。
観光客を増やすのも輸出の一種で、外国からお金を貰うという点では同じです。
ところが輸出や観光で外貨を稼ぐのは「労働力流出」と同じ意味で、労働力が日本のために使われないからGDPは増えません。
国内でダムを造れば日本国内にダムと言う資産が残るが、トヨタが1億台輸出しても何も残りません。
実際日本の経常黒字は毎年20兆円に達していますが、「日本国内に何か増えましたか?」と質問してみたいです
政府がお金を使い、そのお金を国民が使い消費が増え、そのお金を企業が設備投資する事でやっと日本のGDPが増えるのです