トランプは威勢は良いが中国に甘い部分もあった
画像引用:https://www.tokyo-np.co.jp/article/46814 対中の「甘さ」非難合戦…トランプ氏vsバイデン氏:東京新聞 TOKYO Web
バイデンと中国の微妙な関係
アメリカのバイデン新大統領は反トランプで当選し、投票した人の9割は「トランプ以外なら誰でも良い」という理由で投票した。
おそらくバイデンに大統領になって欲しかった人は皆無と思われ、トランプが嫌いな人にとって他に選択肢はなかった。
米大統領は日本の総理大臣よりずっと権限が大きく、大統領の考えでアメリカの外交も大きく変わる。
トランプは反中国で知られていて、当選するずっと前から「中国がアメリカの金を奪っている」と言い続けていた。
大統領になったトランプは中国に関税攻勢をかけ、ファーウェイのような中国企業をアメリカから追放した。
バイデンは反トランプだが親中国というわけでもなく、中国による不公正貿易を問題視している。
バイデンは当選後に地元で演説し、中国への”懲罰”関税は辞めるが、中国への制裁は強めると矛盾した発言をした。
バイデンは中国への制裁関税は「アメリカの製造業に打撃を与えている」として見直す考えを示している。
その一方で中国の不公平な貿易慣行に対して、民主主義国で連携し国際ルールを作る必要があると言っている。
米国の雇用を守り労働者の競争力を向上させるとも言っているが、関税制裁と違ってすぐにはできない。
中国からの輸入品税率は明日上げる事が可能だが、国際社会の連携や競争力強化には数年から10年はかかる。
バイデンは中国への警戒を示してはいるが具体策は何もなく、「国際社会への連携」など時間がかかることを言っているだけだ
要約するとバイデン政権では、中国への関税制裁はすぐ解除し、新たな対抗策は何もない」と受け取れる。
トランプ前大統領が予言した通りバイデンは「中国のスパイ」なのであろうか
方向性が分からないバイデン大統領
バイデンは「トランプが嫌い」という人が選んだ大統領なので、選挙中に政策も信念も何も問われなかった。
一方のトランプは愛国心や反中国、反移民など、政策を熱狂的に支持する支援者が投票した。
これほど支持者の動機が異なる選挙も珍しいが、問題はバイデンが何を考えているのか支持者にすら分からない事です。
バイデンは温暖化パリ協定を離脱したトランプに対し、「就任初日にパリ協定に復帰する」とも言っている。
だがトランプ時代にアメリカの公害や温暖化ガスが増加したというデータはなく、むしろ太陽光発電が増加し火力発電や原発が減った。
トランプが環境破壊を目指してもバイデンが環境保護を目指しても、あまり変わらないでしょう。
中国にとってトランプが落選したのは好都合だが、バイデン政権の出方が今一つ分からない。
トランプは「全面対決だ」と口では大袈裟にいうものの、実際には『米国史上もっとも戦争をしない大統領』で平和主義者だった。
バイデンは口先は非常に優しいものの、伝統的な問題解決法つまり戦争を好むでしょう。
アフリカや中東やアジアは今中国の庭のようになっているが、そうした小国を見せしめに攻撃する事が考えられる。
さすがに直接中国軍と戦いはしないが、中国の影響下にある小国を「こうなるぞ」を叩いて知らしめる。
オバマやクリントン政権が対ロシアで良く使っていた手法で、ウクライナ周辺やシリア周辺は大混乱に陥った。
バイデンがこうした手法を対中国に使うと、中国は今のロシアのように困窮する