韓国経済は今どうなっているのか
韓国の2020年4月から6月GDP成長率は前期比マイナス3.2%、これはOECD加盟国で3番目の良い数字でした。
前年19年10月から12月はプラス1.2%、20年1月から3月は前期比マイナス1.4%、7月から9月は前期比プラス1.9%でした。
2020年7月から9月は日本が5.0%増、アメリカは8.2%増、ユーロ圏は15%増などとなっている。
より分かりやすく20年7月から9月GDPを前年と比べると、日本マイナス6.2%、アメリカマイナス2.9%、ユーロ圏マイナス4.3%だった。
韓国の20年7月から9月GDPは前年比マイナス1.9%なので、日米欧に比べて良かったのが分かる。
7月から9月に輸出が前期比15.6%と急増、特に自動車と半導体輸出が大幅に伸びた。
日本は海外生産が主流で「日本製品」が売れても輸出は増えないが、韓国は自国で生産しているのでサムスンや現代が売れると輸出が急増する。
これが韓国経済の強みであり、まだまだ日本より人件費や製造コストが安いので自国で生産できている。
韓国経済を支えているのは安い人件費と大企業優遇であり、以前は国策で電気料金が格安だったり労働基準法がなかったりした。
韓国の自動車組合によると今や自動車工場労働者の賃金はドイツと同じくらいとされているが、一部の組合員だけでしょう。
韓国の労働組合は過激なうえに政治力が強いので、非正規の賃金を引き下げて組合員の給料を上げるような事もしている。
人口減少は克服できず
韓国は2019年3月までマイナス成長で、通年でもマイナスが確実視されたが後半大統領命令で大規模投資をし無理やりプラスにした。
2020年3月までもコロナと無関係にマイナス0.3%、マイナス3.2%、プラス1.2%と続いている。
IMF予想(10月時点)の韓国成長率予想は通年1.9%で、OECD加盟国の中では2番目に高い。
このように韓国経済はGDPでは西側トップであり、世界でも中国などを除くとかなり良い数字を保っている。
では来年以降も韓国経済は好調かと言えば、長期衰退カーブを描いています。
韓国の成長率は経済破綻した1997年にマイナス5%だったが、リーマンショックの2008年まで平均5%前後の高成長を続けた。
2010年の6.8%をピークに下がり始め14年は3.2%、19年は2%、そして20年はマイナス1.9%になります。
来年は多少のプラスになるでしょうが2%程度、その後2000年代は平均1%台の成長率になるでしょう。
そう言える理由は人口統計からで、経済統計はウソをつくが人口はウソをつかないとされています。
韓国の出生率は0.9で日本の1.3と比べても非常に低く、これは1世代で子供が半分以下に減るのを意味しています。
韓国の2020年の出生数は約28万人(上期14万人)で過去最少、日本の86万人(20年予測)と比べても圧倒的に少ない。
とりわけ4月から6月の出生率0.84は衝撃的で、世界最低でおそらく人類史上最低かもしません
これほど急激に子供が減るとプラス成長を維持するのは困難で、だから今後の韓国成長率は1%以下に落ち込むと予想できます。