トヨタEVはマイクロカーのようなもので、高速道路は走行できず軽自動車より高い
画像引用:https://www.webcg.net/articles/-/43847 トヨタが2人乗りの超小型EVコミューター「シーポッド」を発売 【ニュース】 – webCG
EV参入相次ぐ自動車産業
2020年のEVはテスラが躍進し、株価世界一になり世界のEV販売の半数も占めた。
2020年の全世界EV販売は約200万台超だが2019年よりは下回ると予想されています。
それでもガソリン自動車の販売がコロナで大きく減ったので、EVが占めるシェアは上昇する。
欧米が主張する「EV」には充電可能なハイブリッド車が含まれ、充電不可能なハイブリッド車はガソリン車に分類している。
これは要するに日本車を排除し自分達が生産する車を良く見せかけるためで、地球環境とは関係がない。
純粋なEV(BEV)に限ると全世界で100万から120万台という所で、そのうち約50万台をテスラが占める。
純粋EV(BEV)でテスラのシェアは40%から50%にも達し、しかもテスラ以外のメーカーは中国に集中している。
いわゆる西側先進国で売れているBEVはテスラだけで、他の大半はPHEVです。
BMWEVとか日産リーフもそこそこ売れていているがおそらく赤字で、EV車で利益を上げてはいない。
トヨタは小型車でEV参入
このいびつな市場に今度はトヨタとアップルが参戦しようとしている。
トヨタは中国ではC-HRのEVを販売していて、日本国内では超小型4輪「コムス」や電動フォークリフトは販売していた。
今度発売するのは2人乗り超小型EV「C+pod(シーポッド)」で、コムスを拡大したもののようです。
コムスは基本1人で最高速60キロ航続距離50キロ、ヤクルトの配達やコンビニ、外食店の宅配サービスで使用されている。
シーポッドは2人乗りになるが最高速は同じ60キロ、航続距離は150キロと3倍、価格も約3倍の165万円からとなっている。
これがEVが抱える弱点で、航続距離など性能を2倍にすると価格は2倍、性能3倍だと価格も3倍になってしまう。
ガソリン車なら燃料タンクを2倍にしても価格は同じはずだが、EVでは航続距離=価格になってしまう。
シーポッドの2倍走れる日産リーフは約400万円、3倍走れるテスラモデル3は500万円以上で販売されている。
他のEVも距離=値段で買い得なEVは存在せず、これがテスラ1強の原因を作っている。
日本メーカーはコンパクトなEVを作ろうとしているがすべて失敗し、割高なのに航続距離が短い車になった。
500万円から1200万円になるとガソリン車と同じくらいの価格感になり、それがテスラの販売を支えている。
テスラのライバルは500万円から1200万円のガソリン高級車なので、高級感で負けなければBMWのガソリン車とそん色ない。
アップルは何を目指すのか
ロイターは20年12月に、アップルが2024年(から25年)にEV車を製造すると報道しました。
アップルは2000年代から盛んに自動運転車(プリウス改造車)を試験走行させていたが、2017年に撤退していました。
その後ライバルのグーグルが車載コンピュータシステムでシェアを拡大し、アップルは後塵を拝している。
スマホでもグーグルは他社製スマホに自社製OSを提供しているが、自動車でもそのようなビジネスをしている。
一方のアップルは自社製スマホやデバイスを開発販売し、他社には一切使用させない戦略を取っている。
このパターンが踏襲されるとアップルが自社製自動車を販売し自社製コンピュータシステムを搭載すうのもあり得なくはない。
グーグルとアップルは共に自動運転を開発し、ある程度実用に耐える水準になりつつあるようです。
ロイターの記事では、アップルが車両を製造するのか他社と協力するかは書かれていない。
例えばアップルがトヨタなど既存メーカーと組んで「アップルカー」を発売する事もありえる。
その方がリスクが少なく利益を得やすいと思われ、自動車業界はアップルが居たIT業界とはまったく違う。
ネット上で活躍するIT企業では利益率5割や9割も当たり前だが、自動車では2%から10%という所です。
新規参入企業は初期投資が大きすぎて、デロリアンのように最初の利益を手にできるまでに倒産するケースが多い。
アップルが単独参入して数兆円をかけ、最初の僅かな利益を手にするのが10年後だとしたら、参入を見送るでしょう。
それよりは他社にシステムを提供したり、他車メーカーが車両を製造する可能性が高い