統計史上初の人口減少が現実になった
韓国の行政安全部は2021年1月3日、2020年末の住民登録が前年から2万838人減少したと発表しました。
韓国は2019年11月から出生数が死者を下回っていて、通年でも人口減少は予想されていました。
韓国の総人口は5182万9023人で、減少率は前年から0.04%だったが今後拡大が予想されます。
韓国の住民登録増加率は2010年に1.49%だったが、18年は0.09%、19年は0.05%と低下していました。
2020年の出生数は27万5818人で、前年より10.65%(3万2882人)も減少した。
韓国では出生数30万人が最低ラインと考えられていて、日本で100万人を割り込んだような感じらしい。
出生数は2017年に40万人を割り込み、2020年は初めて30万人も下回った。
なくなった人は3.10%(9269人)増加の30万7764人となり、韓国の高齢化を表しています。
住民登録世帯数は2309万3108世帯となり、61万1642世帯(2.72%)増えました。
これらの数字は互いに関連して少子高齢化を作り出し、人口減少につながっている。
人口減少は李氏朝鮮以来初めてで、前回は150年以上前だったと考えられる
人口減少は数十年続くおそれ
韓国の婚姻件数は2019年に約24万件で、これだと常識的に考えて年24万人程度しか子供は生まれない。
2020年の出生数は年間27万人だったが、今の婚姻率が維持できても数年後には24万人まで減少するでしょう。
日本の2019年の婚姻数は約60万件で出生数は86.5万人、これも婚姻数と同程度まで落ち込む可能性は高い。
現代では1人の女性が1人しか子供を産まないのが当たり前になっていて、これだと婚姻数=出生数くらいになってしまいます。
1人の女性が生涯に産む出生率は日本が1.36、安倍政権下の景気悪化で近年は低下しています。
韓国の出生率は2019年に過去最低の0.92だったが、2020年上半期は0.88になった。
7月から9月の出生率も0.88で変わらず、後半はコロナの影響が出始めるのでさらに悪化した可能性もあります。
日本、韓国とも「婚姻した女性」の出生率はそう悪くないが、問題は婚姻する女性そのものの人数が減っている点です。
日韓とも男性が女性を養う伝統的婚姻は男性の収入減少で不可能になったが、依然として女性は男性に高収入を望んでいる。
「一家を養えない男とは結婚したくない」という訳で、高収入な女性は自分よりもっと高収入な男性を求めます。
実際日本の資料では高収入女性ほど未婚率が高く、もっとも未婚率が低いのは無収入の家事手伝いなどでした。
人口減少の怖さは一度始まると止まらない事で、今後10年韓国は減少幅が拡大するでしょう。
政府が未婚化や少子化対策をして効果が表れたとしても、数十年は増加ゼロかマイナスが続くでしょう。
韓国では人口減が現実のもとなり、町や村が消滅し地方が貧困化すると警戒している
1980年代から続いてきた韓国の成長ターンは、人口減少で完全に終わった