北朝鮮軍事パレードは動員される市民が少なく、街灯が消されていたという
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日本のせどり監視で激減
北朝鮮はバイデン政権への交代と日本の菅政権の不安定ぶりを突いて、間もなくミサイル発射を再開すると見られている。
経済制裁に加えてコロナによって各国が貿易を縮小し、北朝鮮自身も国境封鎖を厳重にしているせいで、物資や食料が不足している。
北朝鮮の対外貿易の9割以上が中国ですが、中国税関の発表によれば2020年11月の貿易額は127万ドルで前年比99.5%減だった。
日本などが問題視している海上の密輸貿易(せどり)は行われているが、とうてい減少幅を補える量ではありません。
2018年から20年にかけて日韓はレーダー照射や半導体禁輸で対立したが、この本質は北朝鮮への密輸でした。
2018年12月20日、日本海中心部で韓国軍艦と巡視船が不審な行動をしているのをかぎつけ、海上自衛隊哨戒機が上空から監視した。
現場付近に居たのは韓国軍艦、韓国巡視船と救助艇、長いアンテナ多数を立てた北朝鮮の「不審船」でした。
これが韓国と北朝鮮のせどり現場で、速やかに解散する筈が北朝鮮の船がエンジン故障を起こし漂流した。
韓国側の巡視船が救助の為かけつけ、韓国軍艦が警備しているところに自衛隊哨戒機が飛んできたからレーダー照射で威嚇しました。
もうひとつの日本による半導体素材輸出禁止も、日本側は「韓国を通じて第三国に輸出している」というのが公式な禁輸の理由です。
この第三国とは核開発をしているイランと、同じく核開発をしている北朝鮮で、半導体素材は核開発にも使われる場合があるといわれている。
要するに韓国は日本から高度な素材を輸入して、北朝鮮やイランに横流しして核開発を支援していました。
禁輸は当然の措置で生ぬるいと言えるが、今回は北朝鮮の物資不足がこれでさらに悪化した話です。
北朝鮮は瀬戸際まで追い込まれている
日本は18年から19年にかけて中国による海上せどりも問題視し、自衛隊哨戒機が撮影した現場写真を公開したりしました。
これでせどりが無くなったわけではないが、やり難くなって量が減ったのは確実でしょう。
中朝貿易はほぼゼロ、せどりも壊滅なので北朝鮮と外国の貿易は合計してもほぼゼロまで減少しています。
この打開策として考えられるのがミサイル発射と核開発再開で、「援助したら中止してやる」という瀬戸際外交を展開するでしょう。
どうせ落ちるところまで落ちたので制裁されてもこれ以上貿易額は減少しない、それに飢えるのは国民で金正恩ではない。
北朝鮮は食糧を自給自足している訳ですが、2020年はコロナによって緊急封鎖が行われ、農家は大損失を受けた。
出荷しても報酬を受け取れず食糧は没収されてしまったので、農家は自分の為に食糧を備蓄している。
外国からの輸入が途絶えた上に農家が出荷を控えているので、市場に流通する食糧が極端に減少した。
北朝鮮は全国民に食糧が配給されるがそれは建前で、闇市場では物々交換などで食糧や衣類などが売られていた。
軍の兵士ですら食糧が十分でなく、市場で食糧を買うのが常態化していたが、現在は兵士が農民を脅して食糧を調達しています。
21年1月に労働党大会、最高人民会議か開催され、1月14日に平壌で突然軍事パレードが行われました。
多数の新型ミサイルが登場したが、専門家によると以前より動員人数が少なく街頭の明かりが消されていたという。
これは動員しようにも食糧を配給できず、発電に必要な燃料が不足しているのを意味するという。
厳冬の1月に党大会や最高人民会議を開くのも異例で、金正恩の求心力が低下したので引き締めを図っていると分析されている。
いずれにしても北朝鮮は困窮し、何かをやらなくてはならない瀬戸際に追い込まれている