キックボードは女性と相性が悪い
最近日本政府は電動キックボードを認可するべく法律改正を検討中と報道されている。
その中身は時速6キロ以下で歩道を走行できるもの、時速15キロ以下で免許不要だが車道しか走行できないものに分けられる。
従来は電動のみで走行するものはシニアカーを除くとナンバーを取得し車道を走る必要があった。
この法改正が実現して日本でも電動キックボードが走り回るかというと、そうはならない気がします。
電動ではないキックボード自体あまり見かけないし、調べてみると法律上公道を走るのは微妙な存在らしい。
問題はキックボードやスケボーにブレーキが付いていない点で、ブレーキのない競技用自転車と同じような存在になる。
認可される電動キックボードにはブレーキが付いているわけですが、誰が乗るのかという市場性の問題があります。
自転車と電動キックボードの大きな違いとして「荷物や子供を乗せれる」のが非常に大きい。
アメリカ生まれのセグウェイとかキックボードは遊びの道具なので荷物置き場がなく、実用性がありません。
使うのは少年たちや暇な男性達で、女性はこの手のものに関心を示さないのが世界で普及しない要因でしょう。
自転車は1818年にドイツで発明されたが、バイクや自動車が普及すると欧米では廃れた。
自転車に実用性を見出したのはアジア人で、日本や東南アジアで交通手段として使われている。
電動シニアカーが車道を走る
自転車普及に大きな役割を果たしたのは、「荷物置き場、前かご、子供イス」などで、この実用性によって支持されています。
日本では特に女性が関心を持ち、機能満載のママチャリは電動アシスト自転車に進化しました。
法改正でアシストではない電動自転車も時速6キロ以内なら歩道を走れて、15キロ以内ならナンバーと免許なしで車道を走れる。
おそらく時速6キロまではフル電動、24キロまで電動アシスト、それ以上は普通の自転車になるかも知れません
一方電動キックボードには荷物置き場がなく前かごも子供イスもないので、おそらく女性は見向きもしないでしょう。
都会では自転車置き場がない場合あるので、カゴなどがついた電動キックボードが登場するかも知れません。
カゴや荷物置き場をつけたキックボードは重武装になり、本来の軽快さが失われるので主流にはなりません。
結局電動キックボード法改正で漁夫の利を得るのは電動ママチャリ、そして電動シニアカーです。
電動シニアカーは高齢者の乗り物で、現在は時速6キロまでに制限されている。
もし車道を走るシニアカーが免許なしで乗れるなら、免許を返納した高齢者に売れるでしょう。
時速6キロだと隣町に行けないが、時速15キロなら少し離れた場所に行けて便利です。
こういう高性能シニアカー(電動カート)は欧米では合法で、車道をかっ飛ばすシニアカーの動画が話題になったりします。
このように15キロまで無免許、6キロまで歩道を走行できるようになると、面白い乗り物が登場するでしょう