親が「子供の為」という事は全て親の為です
人は自分の為にのみ生きている
良く親や教師や周囲の大人から、勉強やスポーツを強要されて衝突する親子が居ます。
親は必ず「あなたの為だから」と言い子供が反抗すると「あなたの為に言ってるのに何でやらないんだ」と激怒するのが定番です。
すると子供は親が言っている意味が分からず益々反抗し、机をひっくり返したり物を壊したりします。
こういう親が言う「子供の為」ってのはほぼ嘘で、本当は100%親のためにやっています。
歌舞伎とかを見ると歩きはじめるとすぐ舞台に立たせ、子供は成長すると親の跡を継いで歌舞伎役者になっている。
こういう世襲が成立する世界では子供が将来利益を得ることがあるが、動機はやはり「子供に跡を継がせたい」という親の為です。
勉強しなさいと言ったり塾に通わせるのも結局親の為で、「わたしの子供が東大に行けないなんてみっともない」とかの理由です。
東大卒高級官僚にありがちなのは「最低でも東大卒じゃないとみっともない」ような考え方で、反発した子供と険悪になる事が多い。
「子供には自由に生きさせたい」というのも親の希望に過ぎず、「子供に自由に生きさせている自分」が好きなだけです。
海外留学させたりこれからの時代に必要な経験をさせるのも、すべて「親がそうさせたい」からやっているだけです。
子供は自分の親が実際には自分の事なんか考えていないのを察知するので、そこで親子激突となります。
それでも親が有名な歌舞伎役者で自分が跡を継げば成功が約束されているなら、子供にはメリットがあるでしょう。
「あなたの為」だから会社の犠牲に成れ?
もし会社の上司が「君の為に言ってるんだよ」などと話しかけてきたら、これはもう1億%悪い話に決まっています。
左遷かリストラか減給か非正規職に格下げか、いずれにしても「あなたの為」と話しかけてくる奴にロクなのは居ないはずです。
それは「他人の為になにかをする人は居ない」のを誰もが知っているからで、最初から用心しています。
ところが親は「子供の為にやっている」と信じ込んでいて、たとえ子供をなぐって逮捕されても「子供の為にやっている」と皆言います。
干渉する親、過保護な親、自由な親、厳しい親とかもすべて親が自分の為にやっている事で、子供の為ではないです。
親は「こんなに子供をかわいがっている自分」が好きなので、子犬をかわいがる人と変わりません。
本心は子供に良い教育を受けさせている自分、子供を甲子園に出してプロ野球選手に育てた自分が誇らしいのですが、子供の為にやったと信じているので始末が悪い。
それらがこじれると子供は引きこもりになったり、逆に不良になったり家を出て行ったりします。
親が悪人なのではなく、人は誰でも自分の為に生きるので、親子であっても人のために生きたりはしません。
親が子供を庇って犠牲になるような例では、親は子供のために犠牲になっている自分が好きなのです。
自分の生き方を他人は考えてくれないし、親であっても口をはさむ権利はないのです。
子供が将来自分になにかをしてくれるような幻想も、親は捨てた方が良いかも知れません