中国受注のインドネシア高速鉄道は計画破綻、完成しても中国の所有物になる。
インドネシア政府は日本の再参加を求めている
画像引用:https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200707/mcb2007070500005-n1.htm インドネシアから突然の再参画案に日本困惑 中国受注の高速鉄道完成遅れ – SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
インドネシア高速鉄道は中国政府の所有物
2015年にインドネシアの高速鉄道建設で日本と中国が競ったが、中国が「無料」で落札して驚かせた。
インドネシア高速鉄道は最初日本だけが参加し決定していたが、中国が割り込んで来た。
日本は低金利な融資条件を提案したが中国は決定直前に「すべて無償で建設する」と申し出て不透明な経緯で決定した。
その後インドネシア政府と中国の間で揉めて判明したのは、完成した高速鉄道は「中国政府の所有物」でインドネシアのものではない事だった。
工事をしたり鉄道を運営するのは中国の会社だが、共産主義なので鉄道会社も政府の所有物です。
インドネシア高速鉄道は完成後に中國企業がJRのように運営し、債務を返済し終わったら経営権をインドネシア政府に譲渡します。
鉄道計画には沿線の都市開発が含まれ、中国鉄道会社だけが土地の開発や分譲をし、その利益で鉄道の費用を払う。
例えばJR九州の鉄道事業は大赤字だが、ホテルや不動産業で利益を上げていて、インドネシア高速鉄道もそんな方式を考えていた。
ちなみにJR北海道が赤字なのは国鉄所有地が少なったからで、JR九州は所有地が多かったので不動産屋に転身できた。
問題はインドネシア高速鉄道だが路線はジャングルの中を走り駅はこれから作り、駅の周囲にゼロから大都市を造る計画です。
沿線に大都市ができて債務を返済し終わるのは50年後か100年後、黒字化しない限り永遠に「中国政府の所有物」になります。
これは契約書にかかれていた筈なのだが、中国の債務の罠に落ちるような国の人は契約書を読まないらしいです。
援助を受けると植民地にされる
その後インドネシア高速鉄道は着工されず数年が経過し、進捗は20年12月時点で65%ほどとなっている。
中国は最初労働者を中国から派遣する計画だったが、現地人を雇用しろとインドネシア政府がゴネる等して大幅に遅れている。
中国側には計画と呼ぶものが存在せず、とりあえず受注する為に無料で入札したが何も考えていなかったようです。
首都ジャカルタと西ジャワ州バンドン間の140キロメートルを約45分で結び、インドネシア政府の負担はないがインドネシア企業が55億ドルの25%を負担する計画だった。
工事の遅れでゼロ円だった予算は高騰し、21年に開業予定だったが既に予定日は過ぎようとしている。
高速鉄道の中国受注は2014年に就任したジョコ大統領の命令で中国に決まったとされ、実際には中国との政治交渉で決まった。
批判が強まるとインドネシア政府は高速鉄道と在来鉄道を一本化、つまり中国が建設中の高速鉄道をやめたいと言い出した。
日本は2015年の高速鉄道は受注できなかったが、その後在来線高速化を受注していて、高速鉄道より安く建設できる。
インドネシアに高速鉄道が必要か最初から疑問視されていて、完成直前になって計画変更される可能性もある。
完成した高速鉄道は中国政府の所有物になり、ずっと赤字なら永久に中国のものになってしまう。
これが中国の典型的な「債務の罠」で、無料で建設すると言われてサインしたら、国土は中国の所有物になってしまう。
他にもミャンマーやタイやマレーシアなど多くの国が、インドネシアと同じような提案をされている