みんな高級外車は軽自動車より安全と思ってますが、そんな単純なデータはないです。
イメージとして高級で安全だから買うのです
マーケティングとは不用品を売る事?
ある人に言わせると現代の営業マンやあらゆる広告の役割は「客を騙して要らないものを売りつける」事だそうです。
もちろん家具を必要としていたりスマホを必要とする場合はあるが、あらゆる人は既にそうした物を所有しています。
例えば最近ランドセルが高級化し10万円を超えるものが売れていて、しかも1年前から予約しないと買えないそうです。
ランドセルがいくつ売れるかは、6年前の出生数を見れば「今年は前年比マイナス5%だな」などと推測できます。
年々販売数が減少している商品で、手作りの工程があり少数の職人が1年間かけて製造します。
ランドセルは2万円台のもありアジアで製造すれば1万円でもできると思うが、高級でカラフルなのが人気がある。
数千円のカバンでも役割は同じなのにランドセルを廃止しろという意見は少なく、今後も子供がいる限り売れ続ける。
ランドセルはちょっと見には全て同じだがよく見れば高価格なのが分かり、親の自尊心を満足させる。
子供が「10万円のランドセルが欲しい」と言うはずが無いので、実は親のプライドのために売られています。
高級自動車や高級スマホも、実は低価格な軽自動車や格安スマホと機能はあまり変わらない。
以前警察の統計を見て驚いたのだが、事故件数当たりの死亡率は、車種別では軽乗用車がもっとも少なかった。(軽貨物は多かった)
これは軽自動車は女性ドライバーが多く、女性の交通事故の多くは「時速40キロ以下」で起きているためです
日本製品が売れるには動機づけが必要
一種の数字の錯覚ですが最近の軽自動車は以前より安全なのは間違いなく、反対に最も死亡率が高いのは大排気量の外国車でした。
これはドライバーのほとんどが男性で事故時の速度が高いからで、フェラーリが危険という事ではない。
同じ軽でも軽貨物は死亡率が非常に高いが、これもドライバーの性別や速度や使用環境が影響しているかも知れない。
機能や安全性でベンツとワゴンRは大差ないのに、ベンツに乗っていると人間が高級に見えるので金持ちはベンツを買います。
スマホは安いアンドロイドは操作性で劣っていたが、最近は改善されて高級機との差は小さくなっている。
日本の女性はiPhoneが大好きで、iPhoneに非ずはスマホに非ずと思っている人も居る。
これらは本当は不要なのに購入したり、普及品でも良いのに高級品を購入する例で、消費者のハートを掴むことで売っています。
ダメだったのは日本の家電メーカーで、安い中韓製品よりシャープや東芝を買う理由を作り出せませんでした。
人々が「ベンツとワゴンRの機能は一緒なんだ」と気づいてしまえばベンツは売れず、日本の家電メーカーはそうなりました。
物が溢れている現代で要らない物を買ってもらうには、イメージや動機付けが決定的に重要です。
「家電製品てどれも同じでしょ」と思われたら人件費が安い国の製品が必ず勝ちます
先日あるスポーツ選手がグッチのTシャツを着ていて、ネットで調べたらアマゾンでは48万円で売られていました。
どう見てもただのTシャツに英語でGUCCIと書いてあるだけなので原価はせいぜい3千円、それを金持ちは数十万円で買っています。
欧米のブランド企業はこういう「不用品を高く売る方法」に長けていて、ある意味日本人も見習うべきかも知れない