貿易赤字国はバカンスを楽しみながら経済成長し、輸出国はしぬまで低賃金で働いている
GDP上位で貿易黒字は日中独だけ
画像引用:https://www.ig.com/jp/trading-strategies/top-10-largest-economies-in-the-world-201020 世界の国内総生産(GDP)ランキング トップ10
輸出国家の労働者は必ず貧乏になる
日本政府は日本が輸出国家であるのを誇りにし、貿易黒字だと大声で自慢し赤字だとマスコミがバッシングしている。
貿易赤字だと経済学者がテレビに登場し「稼ぐ力がなくなった」と言い、貿易黒字だと日本は輸出大国だなどと言う。
これらの常識はすべて間違っていて、輸出大国が日本の衰退の原因で、国民を貧困に落としてめているかも知れない。
世界の先進国で貿易黒字なのはドイツ、日本だけで、中国と韓国も貿易黒字、他の貿易黒字はすべて後進国です。
このうちドイツはほとんどをEUに輸出していて、イギリスを含むEUをひとつの国とすればドイツは輸出国家ではない。
千葉県が東京都に野菜を輸出しているようなもので、本来の意味の輸出とは少し違う。
ドイツ以外の輸出国の労働者はいずれも低賃金長時間労働で、ブラック企業やサービス残業が当たり前になっている。
輸出とは物を生産して外貨を貰う行為で、日本人は「輸出で儲かっています」と刷り込まれてきた。
だがよく考えて欲しいのは、日本人が汗を流してレクサスを生産している時間、アメリカ人はちゃらちゃら遊んでいる。
レクサスを買ったアメリカ人は10年ほど車を使い、通勤やレジャーや仕事で活用する。
レクサスが仕事をした分はアメリカのGDPになり、300万円以上の金を生み出している。
中国製の家電や韓国製のスマホも同じで、製品を買った外国ではその製品を使う事でGDPを増やしている。
GDP上位の先進国はほとんど貿易赤字
中国はiPhoneの輸出で数万円を得るが、それを買ったアメリカは購入に払った以上のGDPを「使う事」で生み出している。
中国製のパソコンや日本製の重機を外国に輸出したとして、相手は払った以上に儲けられるので購入しています。
コマツの重機が2000万円だとしても、アメリカの土建業者は重機を使って1億も2億も儲けます。
物の生産が困難で一部の国しか作れなかった時代は、火縄銃や蒸気機関が途方もない高額で売れた。
だが今やどんな先端商品でもどの国でも生産でき、違いは値段だけという場合が多い。
すると貿易は買い手側が主導権を握り、輸出国は低賃金重労働して見返りは少なくなる。
これが正に日中韓や東南アジアで起きている現象で、輸出国の労働者は例外なくブラック労働です。
デフレ不況の真っただ中の2000年代に日本の有名企業の社長は「しぬまで働け」「働けるのを感謝しろ」と言っていました。
輸出国は極限の低賃金労働を要求される一方で、輸入国は週休三日で夏は一か月バカンスを楽しんでいる。
貿易赤字国は輸出国から物を買い、国内で使う事でGDPを増やしているので、外国と競争しなくて良い。
日本人は同じ輸出国のライバルである韓国人や中国人やベトナム人より長時間低賃金で働かないと競争に負ける。
試しにGDP上位数十か国の成長率を比べてみると、貿易黒字国の成長率が赤字国より高いようなデータはない。
特にGDP上位の先進国に絞るほど貿易赤字国が増えていき、GDP世界最大のアメリカは世界最大の赤字国です。
日本人もそろそろ「輸出で儲かっている」ような幻想を捨てた方が良い。
日本人がサムスンやファーウェイのスマホを買い、日本国内で利用してGDPを生み出した方が、ソニーの国産スマホを輸出するより儲かります。