保険は味方にも敵にもなる
保険会社というものが日常生活でなくてはならない物になり、事実上あらゆる人に強制されている。
アパートを借りたりマンションを購入したり、住宅ローンを契約する時も火災保険や損害保険が義務付けられている。
自動車を購入すれば強制保険が義務だし、レンタカーでは任意保険料金も強制的に含まれています。
最近では自転車事故の高額賠償例の影響で、自転車保険を義務化している自治体もある。
会社によっては業務上必要な保険に加入したり、必要なくても「入ってください」と言われたりする。
保険会社の人は加入する時はニコニコし、美人のお姉さんがお茶を淹れてくれたりもします。
だが事故などで保険会社が支払う段になると、鬼の顔に変わり被害者を冷酷に切り捨てる場合があります。
自動車保険を例にとると任意保険では、加入者の立場によって保険会社の態度が大きく変わるとされています。
自動車同士の事故だったとして、自分が100%被害者だった場合は自分の保険会社は何もしてくれない。
示談特約や弁護士特約等が付いていたら交渉してくれるが、相手側の保険会社と自分の直接交渉になります。
自分の保険会社は助けてくれず、せいぜい電話で慰められるだけでしょう。
自分が被害者で素人、加害者側にはプロの保険会社がついていて、あらゆる手段で支払いを逃れようとします。
良い代理店と悪い代理店の違い
保険会社にとって支払いはコストなので、素人相手ならいくらでも言いくるめようとします。
法律上説明義務がないものは知らないふりをし、「それは出来ない事になっているんですよ」と平気で言います。
「規則です」「法律でそうなっています」と専門用語を並べられ、こちらの保険会社は味方になってくれません。
保険代理店が味方になってくれる場合があるが、今はやりのダイレクト契約だったら代理店が存在しない。
そんな訳で自分が被害者だった場合は相手側のプロ保険屋に圧倒されて、不利な合意書を取られる可能性が非常に高い。
示談交渉や弁護士特約がない場合は、自分の保険会社は何もしてくれないと考えた方が良い。
車両保険などで自分が自分の保険会社に請求する場合は、やはり支払いで揉める場合が多いとされている。
この場合も保険会社は支払いを抑えようとするので、契約者と敵対的な関係に成りやすい。
保険会社にとって契約は「売り上げ」だが支払いは「損失」なので、損失を防ぎたいだけです。
こういう事を頭に入れると自動車任意保険で最も重要なのは賠償金額ではなく、示談交渉や弁護士特約だと分かります。
そして代理店が事故時の対応をしてくれると、手続きを教えてくれたり非常に頼りになります。
その代理店が事故時に本当に対応するのかは、実際に事故が起きないと分からないのが困った点です。
良く言われるのは自動車販売店が片手間に代理店をやっている場合、事故が起きても対応してくれないとされています
普段から質問をしたとき「保険会社に電話してください」というセリフが一言でも出たら、その代理店は事故の時も同じ事を言います
本当に対応してくれる代理店は「事故が起きたら”私に”電話してください」と言います