自動車のネット販売は今後流行るか?
日産は21年10月末にネットで新車を購入できるサービスを始めると発表しました。
最初は新型EVのアリアだけだが、今後徐々に対象車種を拡大していく予定です。
日本メーカーのネット販売はこれが初めてで、外国ではテスラやBMWが既に行っている。
アリアはリーフを元にしたSUVで500万円台、ネットでクレジット払いか現金払いを選択しネットで支払う。
カード払いも可能だが、クレジットカードの使用可能額が550万円以上必要です。
車庫証明などは日本の役所がネットで受け付けない為、郵送で書類を送る。
日本メーカーがネット販売を否定していた理由は恐らく販売店を維持する為で、販売店が経営困難になると販売網を維持できなくなる。
自動車販売は地域に密着した各地の販売店が車を売っていて、親戚や知人など縁故も多かった。
親戚が自動車関連に就職すると「車を買ってくれないか」と頼まれた人は多いと思います。
こうして縁故や人脈で囲い込んで車を売る従来型のモデルは、さすがに令和では古くなっている。
2輪車は一足先にネット販売に突入していて、ネットで検索するといくらでも希望の車種が売られている。
中古はもちろん全国好きな店から新車バイクを買えるが、結局送料が安い近所のほうが支払い金額は少ない。
業界は販売と整備を分離したほうが良い
遠くの店からネットで買うと整備や定期点検を受けられないが、国内メーカーならサービスを受けられる店を紹介してくれるでしょう。
おそらく4輪自動車も徐々にこのようになっていき、車はネットで購入し整備や点検は近所でするようになる。
これによって自動車産業を蝕んでいるある病気が、解決するかもしれないし悪化するかも知れない。
新車を販売するディーラーでは値引きの代わりに「一定期間整備無料」をする例が多く、ブラック労働化につながっている。
販売店としては車を売ればもうかるが、整備は値引代わりのサービスなので利益を生まない。
販売店やメーカーの自動車整備士は月給10万円台前半の事もあり、ネットで低賃金が話題になった事もある。
販売と整備が完全に別れれば、もう「値引はできないが1年間オイル交換と点検無料」などをする事も無くなります。
整備士は労働に対する正当な対価を受け取れるようになり、今よりはマシになるかも知れません。
無料で整備を請け負って整備士が深夜までサービス残業しているようでは、ちゃんと整備されているのか不安です。