北朝鮮が言っている極超音速ミサイルは弾道ミサイルを「くねくね飛行」させるもの。
日米などが開発しているのは、最初から水平飛行するもの
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ほとんどの弾道ミサイルは”極超音速”

北朝鮮は2022年1月5日に超音速ミサイルを日本海に発射し、1月11日に再び発射しました。

北朝鮮メディアは極超音速ミサイル発射に成功したと発表し、韓国政府も追従して発表しました。

このうち1月5日のミサイルはマッハ6程度で最高高度50キロ、到達距離は500キロ程度だった。

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韓国政府は距離や速度が足りず、極超音速ミサイルの特徴である軌道変更が不十分として「極超音速ミサイルではない」と論じていた。

1月11日のミサイルはマッハ10程度で最高高度は60キロほど、到達距離は700キロ程度でかなり進歩していると評した。

もしかすると1月5日のは失敗だったかも知れず、11日のミサイルは予定の性能を発揮したとみられる。


韓国軍は軌道変更については言及しておらず、今回も曲がりくねるような動きをしなかったと見られます。

北朝鮮は2021年9月にも弾道ミサイルを発射していて、軌道を変えながら750キロ飛行し、鉄道車両から発射したとみられている。

2017年11月には北海道を飛び越えて850キロ飛行しており、北朝鮮メディアは「最大射程1500キロでグアムに命中できる」と解説していた。


17年12月のミサイルも北海道を高高度で飛び越え、日本の防衛省は「最大射程1万キロ以上の可能性がある」と分析していた。

これらを総合すると北朝鮮は鉄道車両や大型トラックから、射程千キロ程度のミサイルを発射し、マッハ5以上で軌道を変えながら飛行させることができる。

軌道を変えるのは速度が速いほど困難になり、マッハ10では軌道変更できないと見られる。



北朝鮮の極超音速ミサイルは、改良型弾道ミサイル

北朝鮮の技術は中国とロシアに依存していて、ミサイル関連技術の多くもこの両国から得てきた。

ロシアは2018年頃、空中発射型の極超音速ミサイル「キンジャル」を公開していました。

キンジャルはミグ31などの戦闘機に搭載して空中発射でき、射程2000キロ以上でマッハ10を自称している。


これが自称に過ぎないのは射程に戦闘機の航続距離が足され、速度もマッハ5程度とみられるからです。

2019年の極超音速巡航ミサイル「ツィルコン(Zircon)は軍艦や潜水艦からマッハ9、射程800から1000キロだと言われている。

ロシアが言っている極超音速ミサイルは水平飛行するタイプで、人工衛星打ち上げのように高く打ち上げるのは普通は弾道ミサイルと言います。


中国も技術力が低いので、弾道ミサイルとして空高く打ち上げた後で、変則軌道を描きながら落下させます。

ミサイルを水平に発射してマッハ5以上に加速する技術はアメリカ軍も開発途上で、ロシアもまだ実験に成功した程度です。

北朝鮮の極超音速ミサイルも実際には弾道ミサイルで、打ち上げたあと軌道を変化させて落下させるタイプです。


軌道を変化させる理由は日米ミサイル防衛で迎撃されるからで、ミサイル防衛突破の目的で東側国家が開発しています。

ロシアや中国は弾道ミサイル迎撃できないので、欧米など西側国家は極超音速ミサイルを必要としていません。

北朝鮮も東側陣営の国として中国やロシアの支援を受けながら、日米ミサイル防衛を突破できるミサイルを開発しています。


そして日米は極超音速ミサイルを迎撃できる「新ミサイル防衛システム」や、先制攻撃の準備をしています。

こうした軍事競争はおそらく永遠に続くでしょう