米マネー経済の桁外れぶり
アメリカは最近インフレが進行し、金利を上げて意図的に景気悪化させる必要が生じている。
だが今までに稼いだ金は桁外れで、おそらくアメリカ以外の全世界の国の合計より稼いでいる。
一例として米資産運用大手ブラックロックは22年1月、運用資産が10兆ドル(約1140兆円)を突破したと発表した。
ブラックロックを知っている人はまず居ないでしょうが、世界最大の資産運用会社で多くの企業を支配下に置いている。
メリルリンチ、PNC(第二合衆国銀行の後身)、バークレイズなどの筆頭株主で、無数の多国籍企業に関与している。
世界最大の投資機関ゴールドマンサックスは聞いたことがあると思いますが、資産家から預かった金額が200兆円に達している。
それをGSはレバレッジをかけて短期投資を繰り返すので、年間の総投資額は数千兆円だといわれている。
GSは100分の1秒の高速取引を得意とし、ノーリスクで安全に利ザヤを取る手法を繰り返している。
例えば日本のGDPが発表されるとGSはそれを100分の1秒ほど早く入手し、瞬時に売り買いし、市場が反応した後で決済する。
一度に得られる利益はわずかだが、最低でも一回1000億円投資するので年間では莫大な金額になる。
アップルは去年世界初の株式総額3兆ドルを達成し、他の米巨大IT企業も1兆ドルを上回っている。
その株式を保有する資産家は大富豪になり、テスラのイーロンマスクは25兆円もの資産を持っている。
次の経済危機は必ずアメリカから起きる
アメリカは現実の労働ではなく資産膨張で富を増やしたが、これが一気に加速したのは2007年から2010年の世界金融危機でした。
いわゆるリーマンショックで原因は元をただせば1990年代にビルクリントンが推し進めた債務の証券化でした。
債務の証券化とはホームレスに2000万円を担保なしで貸し付けて家を建てて、それを投資家に「高利回りの金融商品」と騙して売りつける事でした。
これが破綻したのが2007年のサブプライムショックで、その後の経済危機もこんな仕組みで発生しました。
当然アメリカはインチキ経済終息に向かったが、やればやるほどアメリカ経済は縮小していった。
アメリカの破産は秒読みと思われた時、FRBのバーナンキ議長は「空から金を撒きましょう」と言って数百兆円の金融緩和を行いました。
バーナンキがやったのはバブルが弾けたら、もっと大きなバブルを作れば良いという事でした。
この政策は大当たりしてアメリカ経済はあっという間に回復し、2010年には再び世界最強になりました。
その後10年間アメリカはIT産業を中心に巨大なバブル帝国を作り上げ、世界の全てに匹敵する富を創出した。
これがイーロンマスクやアップルの資産を築き、おこぼれで中国やアジアもバブルを楽しんだ。
歴史的に見るとアメリカは10数年に一度大きなバブル崩壊があり、小さな崩壊は数年ごとに起きています。
前回の大きな崩壊は2008年頃で、その前は97年から2000年のITバブル崩壊、ブラックマンデーやオイルショック、暗黒の木曜日もありました。
世界的経済危機の震源地は必ずアメリカで、日本の地震や中ロの崩壊は世界に関係ないです。
次の経済危機は必ずアメリカから起きるが、いつ起きるかは誰も知りません