英国の名門MG、として上海汽車のEVを売っている
画像引用:https://www.elmundo.es/motor/2021/06/02/60b7145d21efa03c248b4636.html
EVを武器に輸出攻勢
中国工業情報化部は2022年1月16日、21年の新車輸出が201万5000台で過去最大だったと発表しました。
中国の数字はたいてい改ざんされているが、輸出は相手国の発表と照合されるので真実と思われる。
2020年の自動車輸出は106万台だったので、わずか1年で1.9倍に増えました。
隣の韓国は推定で203万台だったので、ほとんど同じで今はもう抜かれている可能性が高い。
韓国は80年台から2000年台にかけて「日本車のようで日本車より安い!」を売りに輸出を増やしたが、国内のコストが上昇した。
そこで日本メーカーのようにコストが安いアジアやメキシコで生産したり、販売する米国で現地生産を増やしている。
韓国国内では労働組合の力が強く労働コストは日本より高いので、今後輸出台数が増える可能性はない。
中国はまだ自動車先進国にくらべて生産コストが安いので、先進国のメーカーが中国で生産し国外に輸出している。
その筆頭はテスラであり、21年10月にはテスラ上海工場から4万台が輸出されたと報道されました。
テスラ上海工場は21年10月までに約15万台を輸出し、11月と12月も4万台とすると年間23万台を輸出した。
上海工場の生産能力は年間45万台で、さらに12億ドルを投じるので100万台生産も可能になると見られている。
テスラの成功によって他の先進国メーカーも、中国で生産して国外に輸出する可能性がある。
中国製EVが欧州で人気
中国製自動車の輸出台数は200万台でテスラは23万台なので、9割近くはテスラ以外のメーカーが占めている。
上海汽車集団は上半期の輸出が前年比112%増で、特に欧州でEVが売れていると説明していた。
EUでは自動車販売の13%がEVになったが、消費者の選択肢は狭く特に低価格車が存在していない。
例えば「MG ZS EV」は英国の名門MGを買収した上海汽車の製品だが、欧州ではMGのEVとして販売されている。
価格は2万4995ポンド(約337万円)からで、初期セールでは2万1995ポンド(約297万円)という激安で売られていました。
蔚来汽車(NIO)のSUVタイプの高級EV「ES8」は5万1,344ユーロ(約661万円)でテスラやマツダに似ている。
高級SUVのEVとしては低価格で、BMWやテスラなら800万円から1000万円で売るでしょう。
こんな風に中国製EVはライバルの欧州メーカーより安く、カタログ上の性能では欧州製EVとそん色ない。
欧州の多くの国ではEVに手厚い優遇策があり、逆に言えばガソリン車は高速道路で割り増しなど差別を受ける。
今後も中国製EVは欧州製より低価格だろうから、今後かなりのシェアを得る可能性が高い。
数を売れば品質や性能も向上するので、中国製EVはより高性能高品質になるでしょう。
すると日本の輸出台数480万台を超えるのも時間の問題と考えられる
だが中国製品は一定レベルまで性能品質が向上するが、品質が頭打ちになっている例も数知れない