恒大の理財商品を買って詰め寄る投資家たち
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画像引用:https://www.wsj.com/articles/china-goes-cold-turkey-on-property-11631709955 China Goes Cold Turkey on Property - WSJ



地方政府の打ち出の小槌「融資平台」とは

恒大の経営悪化で注目されている中国大手不動産企業の債務が、1000兆円近いと報道されています。

米経済メディアブルームバーグなどによると、地方融資平台(LGFV)の債務が8兆4000億ドル(約960兆円)超に達している。

バブル崩壊後の1990年代日本では、目のくらむような奇想天外な借金が次々に発覚したが、それすらままごと遊びに見える。

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記事によると中国山東省日照市が実施した不動産入札で、開始価格を11%上回る1億7000万ドル(約190億円)で落札された。

入札したのは日照市政府の資金調達事業体、地方融資平台(LGFV)で、自分で自分に入札して落札していた。

中国では融資平台が国や地方政府に代わって資金調達しているが、「公的債務」に含めていない。


調査によると21年11月から12月に不動産入札をした21の大都市のうち、9都市で半分以上を融資平台が落札していた。

この仕組みによって地方政府の不動産は確実に落札され、不動産価格を維持し、不動産税収を確実にしている。

一方で「自分で売り出して自分で買う」のは不相応に価格を吊り上げ、融資平台の巨額債務を作り出している。


何度も登場した融資平台とは、理財商品(投資信託など)を投資家に販売する投資会社です。

例えば1兆円で砂漠に新都市を作る時、地方政府も中央政府もお金を出さず、融資平台が高利回りのファンドを発売する。

投資家は融資平台のバックに中央政府や地方政府がいるのを知っており、絶対安心だと思って投資します。



GDP比100%に達する不良債権

国が保証しているのだから日本国債や米国債と同じで、中国政府が破綻しない限り保証されていると思っていました。

これは実質的に中国の政府債務で、債務総額はGDP比100%近いだろうというのがブルームバーグの報道です。

中国では不動産市場の健全性を保つため、銀行から地方政府や不動産事業への融資は制限されています。


その抜け道が融資平台で、銀行を素通りして投資家から直接資金を集めて、開発業者などに融資しています。

投資家に売る時は「政府が保証するから安心だ」と言っていたが、恒大が破綻すると政府は「民間企業は救済しない」と切り捨てた。

これで中国版リーマンショックが起きそうになり一転して投資家を救済する事にしました。


GDP比100%に達する乱脈融資を中央政府が保証する事になり、今後成長の足を引っ張るでしょう。

中国国務院は貴州省政府の融資平台が、銀行委側と債務繰り延べ交渉を認める方針を示した。

融資平台は民間ではなく地方政府の借金だと認めた事になり、今後地方政府による不動産開発が制限される。


無料で取得した土地に高額な売り出し価格を設定し、自分で落札して傘下の開発会社が開発し、完成したマンションをまた政府が融資して買いとる。

こういう経済成長の仕組みはもう持続不可能になります