実態はメディアのイメージ戦略
定期的に出てくる話題として「自衛官は国際結婚が多い。外国の工作員の疑いがある」というのがあります。
日本や自衛隊に批判的なA新聞系だけでなく、保守を自認する人達もこの話題で自衛隊を批判するのが好きです。
2013年ごろの数字では自衛官の外国人妻は800人、このうち600人が中国人で安全保障上問題だと騒いでいた。
外国人妻800人が多いか少ないかはまず、自衛隊員の独身率や既婚率を調べる必要があるが、これが公表されていない。
それに一般隊員は任期2年で若い人が多く、世間一般でも20代の婚姻率は4割で自衛隊はもっと低いでしょう。
任期制ではない士官以上は婚姻率が高いと思われるが、詳細な数字は公表されていません。
日本全体では2019年の婚姻件数が約60万件で、片方が外国人の国際結婚は約1万5000件、2.5%が国際結婚でした。
40組に1組が外国人と結婚しているので、日本は国際結婚が非常に多い国だと言えます。
仮に自衛隊の既婚率が世間の半分の3割として約23万人なら11万5千人が既婚者、その2.5%は2875人になります。
国際結婚より問題なのは
計算上2000人超の外国人妻がいても不自然ではないのに、自衛隊員の外国籍婚姻者は800人に留まっている。
外国人妻800人のうち600人が中国籍とされているが、平成21年厚労省の調査では、日本全体で外国人妻2万6000人のうち1万2000人は中国籍だった。
半数が中国籍でもおかしくないが、自衛隊では約7割が中国籍となっている。
言い換えると自衛隊員の中国人妻は日本の平均と同じくらいだが、他の国籍の外国人妻は少ない。
似たような話でやはり数年前に、自衛隊の自死率が高く、特に海外派兵した隊員で高いと報道されていました。
自衛隊は年60件から86件なので平均すると70件、自衛隊員は約23万人なので1万人あたり3人です。
日本全体では2万5千から3万人(2021年は2万1千人)なので、平均2万5千人とすると1万人あたり2人になります。
だが日本全体では男性は女性の2倍あり、例えば平成26年は男性約1万7000、女性8000人でした。
これで計算すると男性人口約6100万人だったので、1万人あたり2.7人なので自衛隊の自死率は日本全体より10%ほど多い
日本全体より10%は多いが、すごく多いと言うほどではないです。
ちなみに米軍は500人程度だが、兵力150万人とすると1万人あたり3.3人で自衛隊よりやや多い。