2020年代はHVとEVのシェア争い
日経新聞などによると日産自動車はエンジン開発を終了し、今後新型の内燃エンジン車を発売しないと発表した。
新型エンジンの開発は辞めるが既存エンジンの改良で新型車を発売し、ニューエンジンはもう登場しない。
欧州は2025年に新燃費規制が始まり、ハイブリッド車以外のガソリン車はクリアできないと言われている。
HV車用のエンジン開発は継続されるが4バブルDOHCのような高性能エンジンはもう必要なくなります。
日産のハイブリッドEパワーはトヨタ・ホンダ方式と違い、エンジンは充電するだけで駆動力は100%モーターから得ます。
トヨタ方式はエンジンが駆動力の主体で、補助的にモーターがアシストするのでバッテリー容量も小さい。
ガソリン車の需要も当面はある事から、日産は従来エンジンを使いまわして対応する。
アメリカではピックアップトラックなどエンジン車の需要が大きく、EVとHVを合計しても新車販売の8%しかない。
日産はアメリカ向けはしばらくの間エンジン開発を継続するが、それも縮小すると予想される。
EV販売は世界で7%程度のシェアですが、2033年にはガソリン車を上回ると予想されている。
そのガソリン車の大半もHV化すると考えられ、純粋なガソリン車は2030年頃に消滅するかも知れない。
ホンダも2040年までにEVとFCVを100%にし、HVを含むすべてのエンジンを廃止すると発表した。
2030年台はEV対合成燃料の戦いになる
日産とホンダの規模は似ていてどちらも世界一を狙えるほど多くなく、ガソリンとEVと水素全部やる事はできない。
トヨタは世界一の規模なので余力があり、ガソリン車もHVも水素もEVも全部やろうとしている。
トヨタ以外は取捨選択が必要になり日産はEVとHVに、ホンダはEVオンリーに的を絞る。
日産はルノー日産三菱グループの一員なので開発費を分担できるが、ホンダは鎖国主義なので単独ですべてやっている。
最近ホンダはEVのバッテリーなどを中国企業から調達していて、中国依存を強めている。
ホンダのEV開発は主要メーカーで最も遅れていて、ホンダeだけで性能は10年前のテスラの半分にも及ばない。
エンジン主義だったマツダもトヨタと提携してMX30を発売し、スズキとダイハツも「トヨタ連合」に入っている。
彼らはトヨタと共同でEVやHVを開発し、段階的に新技術へ移行するでしょう。
そのトヨタはEVよりHVを重視していたが、ようやく今年あたりからEVのラインナップを拡大する。
2030年台にはEVがエンジン車を上回るが、EVのライバルとして非ガソリンの無公害燃料が実用化される。
2030年にはF1がCO2を発生しない合成燃料に移行し、ガソリン車に替わるものとして市販されるでしょう。
これが受け入れられるとガソリンエンジンが無くなっても内燃エンジンは残り、EVと両立する形になる。
EVはどうしても電力確保の問題があり、電力を液体合成燃料として保存できる内燃エンジンには存在理由がある。
それに航空機用ジェットエンジンなど、液体燃料でなくてはならない物が世の中には多い