国民が借金してマンションを買い、値上がりすればGDPが増える仕組み
借金をGDPに変える簡単な方法
韓国はこの数年投資ブームでマンションから株式、ビットコインまで人々はこぞって投資した。
だが最近はそうした投資した資産が下落して損失を出し、これ以上下がらないように祈っている。
21年下半期から韓国株式市場は徐々に下げ、KOSPI(総合株価指数)は、この1カ月で11%も暴落した。
不敗神話があった不動産市場も、去年は上げ幅を縮小し、22年に入って0.01%下落した。
ソウルのマンション売買金額は90%以上減少し、購入したものの売買が成立せず売るに売れなくなっている。
ソウルのマンション平均販売価格は約1億1000万円だったがこれは中古を含み、新築マンション平均価格は1億5000万円に達した。
さらに高級住宅地として知られるカンナム地区は中古を含む平均で2億円から3億円に達した。
これを日本と比べると東京のマンション平均価格は5000万円台で新築でも7000万円、中古では4000万円台だった。
台湾の台北でも1億円、上海や北京でも平均6000万円以上なので、日本を除くとバブルの様相を呈していた。
韓国の特殊事情としては外国のような賃貸は少なく、2年分などの保証金を入れて退去時に全額返還する。
韓国の金利は8%から10%以上もあったので、大家は保証金を運用すれば家賃分の利益を手にできた。
こうした大家経営は儲かるので人気があり、マンション投資がブームになりそのために借金する人が多い。
政府が借金を奨励する国
韓国の家計債務は170兆円でGDP比100%、世帯平均で1000万円もの借金をかかえている。
マンションなど資産価値の上昇はGDPの増加に貢献し、収入が増えてさらに投資ブームが過熱した。
だが不動産価格は日本を基準にするともう上昇余地がなく、今後は下がるように思える。
多くの人は借金して投資しており、土地や株上昇してGDPが増え続ける限りこの魔法は有効だった。
だがバブルの末期で投資した人が損失を出したように、去年借金投資を始めた人は大損失を出している。
我々はそんな投資法が最後に破綻するのを知っているが、まだバブル気分が抜けていないので、いつか上昇すると思っている。
この「借金して投資」が始まったのは不思議な事に1997年の経済破綻とIMF管理を経てからでした。
まず韓国政府は日本や欧米先進国から借金したり投資を受け、先端産業に投資しスマホや半導体で成功した。
政府は国民にも借金を奨励し、マンションを買わせカードでショッピングをさせました。
消費や投資が増えるとGDPが増えるからで、こうして20年ほど経済成長を続けてきた。
政府が借金を奨励する国は、この辺で終着駅についたようです