就職難と人手不足がマッチング
最近韓国では若者の失業や雇用が不安定になり、約半数が非正規、失業、低賃金労働をしていると報道されている。
大学卒業時の正社員就職内定率はSKY(ソウル大、延世大学、高麗大が名門とされる)でも10%に満たない。
これには兵役が関係していて、卒業後(在学中でも良い)に2年間兵役につき、それから就職の準備を始める。
就職予備校に数年間通って数十から百以上の資格を取らないと、有名企業の正社員にはなれない。
そうして就職できるのは早い人で25歳くらい、30歳くらいで初めて就職する人も少なくない(アルバイトを除く)
例えば名門中の名門サムスンの平均採用年齢は30歳で、平均退職年齢は40台なので15年くらいしか在籍できない。
50代で残れるのはオーナー一族と限られた幹部社員で、普通の人は50歳までに解雇されもっと給料が低い会社に就職する。
数年でそこも解雇されもっと小規模な会社に、とどんどん収入が減っていき最後にチキン屋台になるのが典型的なパターンと言われている。
チキン屋台はもっともありふれた例で、日本で言えばラーメン屋とか焼き芋屋みたいな感覚でしょうか。
こうした雇用制度なので高収入を稼げる期間が極めて短く、サムスンに入って年収1000万超でも、15年も続きません。
後の人生は下り坂になるだけで、50代、60代、70代と収入は下がり続ける。
大学進学率は82%と高いので、「大学に行っても有利ではない」のを意味しています。
日本で就職を希望する若者が増加する
厳しい学歴競争を勝ち抜いて大学に進学しても、他人と同じ学歴でしかない。
だから大学卒業後に何年も就職予備校に通い、英語やITなどの資格を百以上も取得します。
大卒でも3割から4割が失業しているという統計があり、正社員の就職に失敗したまま30台や40代になる人が増えている。
こうした困難さがあるのでアンケートでは8割もの若者が、海外で就職や移住したいと回答している。
大学卒業者は年間約30万人だが、このうち大企業や公務員に就職できるのは1/3しかいない。
2/3は大学卒業しても中小企業や非正規労働で、収入は大企業の半分ほどだと言われている。
日本企業は人手不足解消のため外国人労働者を募集していて、両者の希望はマッチングしている。
在日ではない日本の韓国人労働者は約6万人で、外国人労働者全体の約172万人からは少ない。
まだまだ受け入れる余地があると言う事で、コンビニバイトから高度人材まで増えるでしょう。
今はコロナで入国制限があるが、向こうの就職難と日本の人手不足によって、日本で働く若者は増えていく