NATOがウクライナを捨てれば、NATOがドミノ倒しで崩壊します。
小国にとって自国を守ってくれないNATOには価値がなくなるからです
画像引用:https://mainichi.jp/articles/20191221/k00/00m/030/188000c ポスト「冷戦後」のかたち:ロシアと新たな対立 NATO、米欧亀裂で問われる存在意義 _ 毎日新聞
欧米はウクライナを見捨てロシアを助けた
ロシアは22年2月22日以降、ウクライナ東部の2つの武装組織を国家承認し、プーチン大統領はロシア軍派遣を決定した。
ロシアによると東部ウクライナの2つの地域はウクライナ政府やテロの攻撃を受けていて、支援する必要がある。
アメリカはウクライナ政府と共謀で東部ウクライナを攻撃しているので、ロシア軍が平和維持に当たるという。
実際に2月25日に侵攻した訳だが、書いている時点でキエフ周辺で足止めをくらっている。
NATO軍がウクライナを全面支援するとロシアには勝ち目がなく、その場合ロシアは謝罪でもして撤退するしかない。
だがNATO側がロシアにしり込みして経済制裁にとどめる姿勢で、ロシアは易々とウクライナを占領すると思われた。
今の所NATOには「ロシア軍と戦ってウクライナを助けよう」と言う国は一国もなく、すべて経済制裁のみとしています。
アメリカのバイデン政権も周辺国に米軍を展開するだけで、直接ウクライナ領に入って「ロシア軍の盾になる」行動をしていない。
みんな綺麗ごとを口にするが、実際は離れてみているだけという状況です。
国際市場ではロシア売りが起きていて、ルーブルがドルに対して値下がりし、2016年の最安値を更新する勢いです。
にも拘わらずロシア経済は持ちこたえ、NATOは結局ロシアのウクライナ併合を容認するという見方もある。
その理由は経済の相互依存で、ドイツとの天然ガスパイプラインに象徴されるように、経済のグローバル化が進んでいる。
ウクライナを見捨てればNATOドミノ倒しが起きる
数年前日本政府はレーダー照射への制裁として、半導体輸出規制強化を行った。
韓国は激高したが結局の所「前より日本依存度が高くなっている」と現地メディアは報道している。
このように互いに依存する国家間では関係を断ち切れないし、断ち切ったら自国が損失を受けます。
欧州はロシアにエネルギーと農作物を依存していて、同時にロシアは欧州企業の市場にもなっている。
ロシアから見た欧州はエネルギーや食糧を買う「お客様」で、工業商品やサービスを売ってくれる。
こういう関係なのでロシアと欧州は切り離すことができず、だからプーチンは「欧州はウクライナ併合を黙認する」と考えている。
もしNATOがウクライナを守りロシアと戦争すると、ロシアとの相互依存をすべて断ち切る必要があります。
明日からもうロシア産の小麦や野菜や肉は入って来ないし、ロシア人はVWやベンツを買ってくれなくなります。
ロシアも大きなダメージを受けるのだが、英独仏などの政治家はウクライナを見捨てるとプーチンは考えています。
実際にNATOがウクライナを見捨てたら、その時は危機が回避されるが、次はルーマニアとかポーランドを「ロシア領だ」と言い始めるでしょう
ベトナム戦争の頃西側の国が次々に東側になるというドミノ理論が流行ったが、ロシア周辺でドミノ理論が現実化します。