キエフ攻略は長期化する可能性
書いている時点でロシア軍は3方向からウクライナに侵攻したが、首都キエフを取り巻く形で予想より攻略が遅れている。
2月25日に侵攻開始したとき米政府は「今夜には首都キエフが陥落する」という見方を示していた。
報道によるとロシア軍はキエフの軍事拠点をミサイル攻撃しているが、大規模な地上戦は起きていない。
数年間の中東紛争でロシア軍は、シリアやアフガンの村を村ごとsu30などで攻撃していました。
今回プーチンは「攻撃は軍事拠点のみ」と宣言していて、それを守っていると考えられる。
ウクライナのレーダーや軍事施設は破壊されたが、これでは市内に分散したウクライナ軍を攻撃できない。
ウクライナ政府は市民による抵抗を呼び掛けていて、突入すると多くの市民とロシア軍が衝突します。
テレビ放送でその様子が流れると、国際社会はロシア非難に大きく傾くでしょう。
理性の9割をなくしたプーチンにもこのくらいは分かったようで、だから侵攻を止めたと考えられる。
もう一つの理由はおそらくロシア側の被害が予想より多かったからで、ロシア人将校が解任されたと報道されている。
ロシア軍の被害がどうなのか詳しい報道はないが、侵攻を止めさせるほどのものだったと考えられます。
もしキエフに強硬突入できないとなると、取れる手段は限られている。
ロシア軍が打つ手は限られている
市民を巻き込む航空機による攻撃ができず、地上からの強硬突入もできないとなると、長期戦になる。
キエフを3方向から包囲し内部に特殊部隊や工作員を潜入させ、政権転覆を狙うでしょう。
だが空いている西側から補給や支援が行われるので、キエフの武装は強化される。
すべての方向を取り囲めば封鎖できるが、ロシア軍にその余裕があるか疑問です。
ロシアのGDPは韓国より小さいので、20万人もの軍隊を数ヵ月もウクライナに派兵したら経済破綻します。
日米欧は制裁を強化させようとしており、いずれエネルギー取引でもロシアを排除します。
金融では先進国のシステムからロシア排除が進められていて、ロシアはもうドルやユーロや円経済と取引できなくなる。
それでキエフを降伏させられるかというと、時間をかければ西側のウクライナ支援も強化される。
結局時間をかける長期戦はロシアを不利にするかも知れません