核融合炉が成功したら石油燃料が不要になるほどのインパクトがある
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画像引用:https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/nuclearenergy/research/energy.html 世界の叡智を集結した究極のエネルギー:研究開発 _ 原子力 _ 東芝エネルギーシステムズ




 メリットが多い核融合炉

日本では事故などがあり過去の物と思われていたが、ここに来て核融合発電が次世代エネルギーとして世界で注目されている。

熱い視線を注いでいるのは環境にうるさい欧州で、自前で開発しようとしているが日本のほうが先行している。

日本が何かで後れを取った話は多いが、先行しているという話はバブル崩壊以来あまり聞きませんでした。

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日経新聞などによると核融合炉の研究で日本とロシアが先行し欧州は遅れていて、欧州側は日本の技術を欲しがっている。

国際熱核融合実験炉(ITER)の運転開始が2025年に始まり、日本の他に欧州・米国・ロシア・韓国・中国・インドも参加しています。

実験炉はフランスのサン・ポール・レ・デュランスに建設され、欧州はこれを機に核融合炉で主導権を握りたいと考えている。


記事によるとITERで利用するジャイロトロンという機器は日本とロシアでしか製造できず、どちらかの機器が使用される予定になっている。

ロシアにのウクライナ侵攻による国際環境の変化で、ロシアは計画から撤退しない場合でもロシア製の機器採用は見送るかも知れません。

核融合炉は原子核同士を反応させエネルギーを回収する装置で、核分裂反応を利用する従来の原発とは原爆と水爆くらい違う。


ちなみに原爆は最大でも広島型の10倍のエネルギーだが、水爆は核物質を増やすと理論上無限のエネルギーを取り出すことができる。

核融合炉の発電量は100万KWから500万KWで、現在の原発でも100万KW以上なので規模のメリットはあまり大きくない。

メリットと言われているのは核融合炉の原料である水素が海水など無限に存在する事で、原発の原料のウランは石油より先に枯渇すると予想されている。



成功すれば無限のエネルギーを取り出せる

原発は使用済み核燃料が大量に発生するが、核融合炉の原料は極めて少量なので、事実上使用済み燃料問題は起きないと言われている。

だが高熱を発するので冷却水(汚染水)は発生し、建物や機械類などは強い放射能を浴びて大量の廃棄物になります。

発電量に比較して核融合炉は放射性廃棄物が少なく、処理問題も軽減されると予想されます。


安全性については核融合炉は高温を維持するのが困難で、「すぐ止まってしまう」特性があり、このため実用化が困難です。

逆に言えば低温状態にするのは非常に簡単なので、原発のように「一度高温になったら止められない」問題は発生しないとされています。

福島原発もスリーマイルもチェルノブイリも、原発事故は一度核分裂が始まったら止めなられなくなり発生したが、核融合炉は逆にすぐ止まってしまう。


例えば核融合炉が巨大地震の後津波に襲われても、安全装置がなくても勝手に停止して低温状態になるだけです。

それが実用化していないのは技術的に困難だからで、だから世界の主要国が共同で実験炉を開発している。

実験炉の中核部品はジャイロトロンで、最終的に24機必要だが最初は8機で良いとされている。


欧州製ジャイロトロンは開発が遅れていて、日本とロシアは既に成功し、初期は日本4機、ロシア製4機になると予想されている。

アメリカは開発に失敗し撤退し、ロシアはウクライナ侵攻で先行きが不透明になってきました。

ウクライナ侵攻後にロシアが核融合炉からの撤退を一時検討したと報じられ、今後も突然撤退を表明する可能性が残る。


核融合炉成功には日本の技術がますます重要になり、ロシアが撤退するとその肩代わりもしなくてはならない。

代わりに見返りが大きく、成功したら従来の原発がすべて核融合炉に置き換わり、石油に変わるエネルギーになると期待されている。