北朝鮮は初めて新型コロナ発生を認めた
画像引用:https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/43553 北朝鮮 初めてコロナ流入認める これまで完全に流入を防いできたと主張 _ TBS NEWS DIG
共産主義体制でコロナは防げなかった
日米欧の先進国では新型コロナはピークを過ぎ、終息してはいないが一定の新規感染者数を維持して日常化が進んでいる。
コロナはもうゼロにはならないものとして、隔離やロックダウンをせずワクチンや日常習慣の注意によって拡大しないようにしています。
共産圏ではこれと事情が違っていて、中国は新型コロナ発生源だったが、徹底したコロナ撲滅策で感染を抑え込んだ。
だがオミクロン株やさらに新型の変異種は抑え込めず、北京冬季五輪以降毎日の感染者は数十人から数万人に増加した。
中国は最初新型コロナの発生を認めず、実際には2019年秋ごろに発生していたのに20年1月にやっと認めました。
確か20年1月20日以降に共産党指導部から直接指示が出て、1月23日に武漢市を封鎖しロックダウンしています。
これで分かるのは中国は省や市といった地方政府では何も決められず、共産党中央の指示があれば何でも可能です。
中国(中華人民共和国)の制度では共産党が国家や政府より上位であり、政府・軍・国民などは共産党の下に位置します。
これは国共内戦で国民党と共産党が争ったからで、国(中華民国)よりも共産党が上位で、毛沢東が共産党の指導者でした。
現在の共産党最高指導者は習近平なので、習近平が指示すれば即日都市封鎖できるが、党中央が動かないと中国は何もできません。
すべての共産主義国が同じではないが旧ソ連もやはり国より共産党が上位機関で、第一ソビエト連邦は「有志の集まり」で国では無い事になっていました。
最近感染者が爆発的に増えているのが北朝鮮で、感染力が強いオミクロン亜種は共産主義的な徹底した防疫が通用しませんでした。
北朝鮮でもオミクロン亜種が大流行
初期の新型コロナは感染者の死亡率が非常に高かったものの、感染力は弱かったので隔離すれば防ぐことができました。
だがウイルスは進化し続けて、死亡率は非常に低いが感染を防げない特性を持つようになった。
北朝鮮は20年3月に中国との国境を封鎖し人の往来を禁止して、公式にはコロナ感染者ゼロと発表していました。
実際には国境近くで感染者が発生し、感染拡大を防ぐため村ごと消し去ったなどと噂されていました。
中国の例を見ると例え感染者が出た村を村ごと全員消したとしても、感染スピードの方が速いのでオミクロン亜種の変異種は広まっていきます。
2022年5月12日に北朝鮮は国内での新型コロナ感染を認め、18万人を隔離していると発表した。
北朝鮮は全土に政治犯収容所(完全統制区域)あり10万人以上が、「金正日の肖像に敬礼しなかった」などの理由で収容されていると言われている。
18万7800人がどんな状況で隔離されているのか分からないが、まともな状況でないのは想像できます。
金正恩は21年末の党中央委員会総会(国会に相当)で「先進的かつ人民的な防疫へ移行」すると宣言しているが、これがゼロコロナからコロナ共存への移行だったと考えられる。
コロナ共存は日本政府が始めた事で「検査しない、隔離しない、封鎖しない」3ない主義で世界を呆れさせたが、後に多くの国が模倣した。
国民全員を検査して感染者を隔離しても拡大を防げないなら、検査する意味もないので発症した人だけを治療した方が良いという考え方です。
北朝鮮は医療器具や食料、日用品が不足しておりミサイルが原因で欧米から経済制裁を受けている。
例えば化学肥料の原料は爆薬に転用できるので、北朝鮮では化学肥料が製造できず、動物や人の下肥で代用している。
最近北朝鮮はまたミサイルを発射しているが、その狙いはアメリカなど西側からコロナ支援を受けることかも知れません。