中国は物々交換でロシア産原油を輸入しスマホなどを送っていた
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画像引用:https://www.sohu.com/



ロシアの「盟友」の実態

ロシアはウクライナ侵攻によって欧米から経済制裁を受けていて、先進国はロシアからのエネルギー輸入を減らしている。

侵攻前に欧州は天然ガスの50%近くをロシアから輸入していたが、それでも徐々に輸入量を減らしている。

対抗するロシアは輸出先をアジアや新興国に振り替えて、「ダメージはない」と言っていましたが、結果はどうだったでしょうか?

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ロシアのエネルギー輸出は制裁以降もあまり減っておらず、ロシアの経常黒字は史上最高の40兆円に達すると見られています。

だがこの経常黒字や貿易黒字をもたらしたのは主に輸入額の減少で、3月から6月までの輸入は45%も減少していました。

エネルギーを中心とする輸出額は2%マイナスで、これほどエネルギー価格が上昇したのに僅かに減少していました。


輸出額が減少した理由は価格にあり、中国やインドやブラジルは「ロシア産エネルギーを購入してロシアを助ける」と宣言していました。

だが日米欧がロシアから購入していた価格に比べて中印伯が購入する価格は安く、このためエネルギー価格が上昇してもロシアの儲けにはならなかった。

またロシアは中国にガスを振替輸出しているが、中国向けのパイプライン容量は欧州向けの1/10しかないので、実際には『振り替え』できない。


ブラジルやインドへは海上輸送になるが、欧州向けより価格が安いし輸送や備蓄の問題があり、やはりロシアの利益はかなり減った。

22年6月に原油(WTI)価格は120ドルを超えていたが、ロシアは35ドル引きで輸出していたと言われ、7月現在は90ドルを下回っている。

もしロシアが35ドル引きを続けると55ドル程度、3割引き価格でも60ドル程度の輸出価格になっている。



中国のガソリンスタンドでガソリンの密売

ロシア産原油は品質に問題があり元々中東産より安いが、粘度が高い原油は採掘コストも高いので利益が小さくなる。

ロシアの石油タンカーが東アジアに到着するには1か月以上かかり、ヨーロッパへは1週間以内だったのでここでも余計なコストが増える。

アジアの経済的に成功した国の多くは中東から石油を買っていて、ロシアの全輸出の4割以下というところです。


侵攻の最初から思っていましたがロシアを支援するような”そぶり”をしている中国やインドやブラジルやトルコは、いずれも義理人情で他人を助ける文化がありません。

中国が制裁を受けているロシアから石油や天然ガスを買うとしたら、それは「安いから」で他の理由は考えられません。

もしロシアが提示した値段がサウジと同じだったら、中国はロシアを助けずサウジから石油を買います。


日経新聞などによるとロシアに近い中国の山東省では政府の公定価格より安い石油が「密売」されている。

中国では日本の戦時中のようにガソリンは統制品で価格は政府が決めていて、建前として全国一律だが実際には各地で異なる。

ロシアから安いガソリンを仕入れて公定価格の25%安で販売しているので、わざわざ安いガソリンを買いに来る客も居るという。


中国はロシアからエネルギーを買っているが西側制裁で国際決済できないので、スマホなど中国製品をロシアに送り物々交換をしている。

一見いい考えだがネットで決済するのにくらべて時間と手間がかかり効率的ではない。

結局ロシアがエネルギー輸出を先進国から友好国に振り替えるという話は、そういう動きはあるものの損失を穴埋めするほどではかった