飲み水を得るには自分達から水を奪った飲料水メーカーから水を買うしかないことに抗議する人達(メキシコのモンデレイ)

画像引用:https://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2022/06/393192.php アングル:水巡る「格差」に怒り広がる、干ばつ深刻化のメキシコ|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

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露出した飢饉の石
2022年の夏は世界の多くの地域で雨が降らない干ばつに見舞われ、川が干上がったり湖の底が見えたりしていました
米国最大の人工貯水池ミード湖では水位の低下によって湖底が露出し、5月から4体の人骨が発見され過去の事件や行方不明の人々だと考えられている
ドイツのライン川やエルベ川も水位が低下し第二次大戦時の建築物が次々に露出し、エルベ川で伝説の「飢餓の石」が露出した
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飢饉の石はこの石が見えるほど水位が低下すると、干ばつによる飢饉が起きると地元で言い伝えられていた
石のせいなのか2020年はウクライナ侵攻の影響で小麦の収穫が減り、食糧不足や飢饉になると噂されています
干ばつは欧州のエネルギー危機を増幅させていて、フランスは原発依存度が高く化石燃料高騰の影響を受けにくい筈だったが、思わぬ伏兵に苦戦している
フランス原発は内陸にあり川や湖の水を冷却水に利用する事が多いが、その水位が低下して原発を冷却できなくなっている
まったく冷やせない訳ではないが出力を上げると熱量が増えるので、かなり出力を落として運転せざるを得ない状況です
ドイツは脱原発やロシア産天然ガス依存でエネルギー危機に見舞われているが、情けない事にフランスはそのドイツから電気を輸入している
南北アメリカでは水不足によって水の格差が深刻になり、アメリカで以前から水道は民営化自由化されているので、より高い値段を払う方に水を流している
例えば農場(地平線まで穀物畑でそれが何枚も広がる)が多い地域では湖や川の水を水道水に流さず、高い値段を付けた農場に流している
住民が水を得るには農場より高い価格を払う必要があり、アメリカでは料金を払わないと容赦なく水道を止めています
水道を止められた地域や家は、隣町で水を買って自宅までピックアップトラックで毎日運びます
水を買う人達
チリの首都サンティアゴではもう何年も雨がほとんど降っておらず、街中から緑地や水を必要とするものがなくなり飲料水も確保できない
シャワーなどは浴びれず水は買って飲み、公園はサボテンのような砂漠でも育つ植物しかなくなった
市民を怒らせているのは富裕層が住む地域の公園には以前と同じ植物に散水し、富裕層の家には以前と同じように水を給水している
メキシコのモンテレイでは一日12時間の断水をしているが、飲料水メーカーの工場には大量の水が供給されている
滑稽なことに市民は自分から水を奪っている飲料水メーカーのペットボトル水を購入しないと飲み水を確保できない
日本の「ナニナニの美味しい水」とかは地下水と水道水を混ぜて売ってるらしいですが、それしか飲み水がなくなったら不快でしょう
中国でも干ばつが続きあの長江は一部で水が流れない場所があり、農業用水や飲料水、工業用水などが不足してきている
日本で消費されるピーナッツの7割が中国からの輸入だが干ばつで収穫量が減り、ピーナッツ不足に見舞われる恐れがある
中国では森林火災や電力不足が起きていて秋以降は農作物の不作が顕在化し、また世界から「爆買い」して被害を輸出する可能性が高い
気温が上がると海水などから蒸発する水蒸気が増えるので、地球全体では降雨量が増える筈で、パキスタンは史上最大の洪水に見舞われた
パキスタンは国土の3分の1が浸水し、水不足の一方で大雨が降るようになった地域も多い
日本は食糧の輸入依存度が高いがこれは「農業用水を輸入している」事になり、日本の水不足が深刻化しない理由とされている
日本に食べ物を輸出している国は膨大な水を輸出している事になり、水不足に拍車をかけています