ネット上で仕事を受けると現実世界のような人権がなくなります
時給1円で仕事をさせてもネット上なら合法になってしまう
ギグエコノミーは夢の仕事ではない
数年前ネットで単発の仕事を請け負うギグエコノミーが新時代の働き方ととして持てはやされ、良い事のように喧伝されていました
記憶では20世紀の終わりごろに派遣という働き方が持てはやされ、キムタクが主演になったりして良い事のように考えられていました
その後派遣は低賃金ブラック労働の温床になり、派遣会社と結託した政治家や官僚が搾取する道具なのが判明しました
ギグエコノミーも最初派遣労働のように会社に縛られない自由な生き方と称賛されたが、実態は超低賃金で働かせる無限労働にすぎません
通常の仕事は社員にせよバイトにせよ請け負いにせよ、考えられないほど非常識な報酬(1円など)はあり得ないと思います
だがネット上の仕事は純粋に需要と供給だけで決まり、言ってみればヤフオクのように客が1円で落札すればその仕事は1円になります
クラウドワークスとかでブログのライターを調べると、ちょっと信じられないような低賃金報酬が並んでいます
今記事を書く為にちらっと見たら1万文字で1万円、300文字で220円の案件があり、この手のサイトだと手数料で2割引かれる
つまり記事ライターを請け負った報酬は1文字0.5円から0.8円くらいで、このブログで1記事書いて500円から800円くらいです
ところが下調べと書く時間だけで2時間はかかり、創作の考える時間も1時間はかかっているので時給200円くらいにしかなりません
ネット上で請け負う仕事はいくら低賃金でも受ける人がいるので、無限に低賃金化が進み国の最低賃金の半額以下に落ち着きます
ボーイング737MAXは2019年に2機が墜落しましたが、その原因がギグワークで重要なプログラミング開発をネットで募集した学生にやらせていました
新型機のプログラミングを請け負ったのは最も安い報酬で引き受けたインド人学生で、プログラミングを検査する仕事も別のインド人学生が請け負った
おそらく時給数百円以下で最新型機のプログラミングを発注し、内容が間違っていたため2機が墜落しました
過酷でブラックなネット上の仕事
最近日本のAmazonの配達員の報酬が突然半額に下げられて、配達員が困窮しているというニュースがありました
アマゾン配達員は最初1件いくらの報酬で余裕があり、いい仕事だと評判になってやっている人が大勢いました
ところがある日一方的に配達1件いくらから1日いくらに報酬が変わり、ノルマが課せられて配達件数が一日100件から200件に倍増した
報酬額が同じで配達件数だけ倍増なので、トイレに行く時間や食事時間もなく、休憩もとれず事故が心配だと書かれています
このようにネット上の請負仕事では最低賃金のような保護制度が無く、ある日突然変更される場合が多く、ほとんどの場合変更は仕事をする人に不利な内容です
ネット上で何かをして報酬を得ている人は多いと思いますが、契約や報酬が年々不利になっている例が多いです
先日中国の記事を見ていたら中国の宅配配達員は日当1万円以上で年収も200万円に迫っていると書かれていました
だがその仕事内容は1日300件から400件の配達をこなし、1件でも指定時間から遅れるとその日の報酬の半額を罰金に取られる
日本のアマゾン配達員が200件で悲鳴を上げているのに中国の配達員はその2倍、ノルマが厳しいので信号無視で暴走しないと間に合わないと書かれています
こんな風にギグエコノミーは発注する企業側に一方的に有利で、仕事をする人は不利な条件を押し付けられる場合が多い