最初高額報酬だったがある日報酬が半減、または配達量が倍増する
配達員にブラック労働を強いるシステム
公正取引委員会はウーバーイーツジャパンの新報酬体系を調査し、独禁法に抵触しないと結論づけたが「手続きの透明性の確保」を求めた。
ウーバーイーツは最初高額報酬で人気だったが21年3月に報酬体系が変わって、配達員の受取額が大幅に引き下げられた
アマゾンがやっている宅配員制度も同様に最初は高額報酬だったが、報酬は同じである日配達ノルマが2倍に増やされた
このブログでも以前アマゾン配達員のアマゾンフレックスを、確実に稼げる有利な仕事のように紹介した事がありました
(2022年02月04日 アマゾンの軽バン配達請負は仕事として魅力的か?)
当時の記事によると車両は自分で用意し週50時間労働で月収40万円、実際に働いている人は月200時間配達して38万円だったと書いています
働く時間は自由に決める事ができ月200時間で40万円稼いでも良いし、月100時間で20万円稼ぐとしても良い
月200時間というと通常の働き方では一日8時間X25日なので、普通のアルバイトより時給がかなり高く副業としても有利だと書いています
4時間 8000円、8時間 16000円、12時間 23000円で配達量は4時間 80個、8時間 150個が目安と書かれています
ところがアマゾン配達員の労働条件改善を訴えている「配達ドライバーホットライン」によると、労働体系が一日いくらに変わり「目安」は実際にはノルマだという
「収入は増えないのに、配達個数は以前の100前後から倍以上になり200を超える」「人手が不足しており、高熱でも配達を強いられた」(毎日新聞、「高熱でも配達」アマゾンドライバーの実態、深刻な相談次々に)
例えば12時間で2万3000円(地域で異なる)の報酬を受け取るにはその横浜市では200個が「ノルマ」で、トイレも食事も休憩時間もない
アマゾンの無限労働システム
横浜市の男性は自前でトラックを用意した個人事業主の契約ドライバーで、ブロック内で任された荷物は上限なしで運搬しなくてはならない
上限なしでも以前は100個程度だったがコロナで配達量が激増して200個に増え、最近はもっと増えているという
上限なしという事は仮に受け持ちブロックで300個の荷物が発生すると、何時間かかっても300個を配達しないと契約違反になります
アマゾンの労働時間は明確には決まっておらず「目安」なので、目安12時間でも倍の24時間かかる人も居る筈です
目安の荷物150個、目安の労働時間12時間などが曲者で、実際には無限の荷物を任せて無限の労働をさせられる契約です
アルバイトなら完全に違法ですが事業者への業務委託であるために、コンビニオーナーと同じく365日寝る時間なしで働かせても違法ではない
ウーバーイーツも最初は高額報酬で配達員を引き寄せたが、東京や大阪などの大都市でも最近は目に見えて配達員が減少しています
ネット上の報告では21年10月ごろからウーバーイーツの配達報酬が3割ほど引き下げられ、以前は1件500円ほどだったのが300円程度になった
以前は一日10軒配達で一日5000円、一か月15万円だったが同じ事をしても現在は9万円にしかなりません
アマゾンフレックスの一日100件から200件よりかなり少ないが、ウーバーイーツは自転車配達で料理を一軒づつ取りに行く時間ロスが大きい
アマゾンは何時に配達しても良いが料理を食べる時間は決まっているので、一日で稼げるのは昼と夕方以降の数時間だけです
ランチタイムの1時間で配達できるのは多くて2軒だろうから、その時間帯で報酬が3割減ると生活できない収入になります
こうしたネット請負の配達員は今から始めても、ブラック労働の割りに低賃金でしょう