IMFによる来年の先進国成長率予想は日本が1位(中国は未調査)

画像引用:https://www.bbc.com/japanese/63224707 IMF、 世界経済の「最悪はこれから」 英減税政策を再び批判 - BBCニュース

画像引用:https://www.bbc.com/japanese/63224707 IMF、 世界経済の「最悪はこれから」 英減税政策を再び批判 - BBCニュース
IMFが「経済危機はこれから本番」と警告
国際通貨基金(IMF)とクリントン政権で財務長官だったサマーズは、世界は来年深刻な経済危機に陥ると予告しています
イギリスで辞任したジョンソン首相の後任になったトラス首相は減税を公約に掲げて実際に減税しようとしました
これに猛反対したのが国際通貨基金(IMF)で、理由は来年以降もっと深刻な経済危機になるので財政悪化を招くだけだというものでした
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IMFの文言はかなり強いもので、「最悪の時期はこれから来る」「多くの人は、2023年にリセッションを感じるだろう」と警告していた
IMFのピエール=オリヴィエ・グランシャ調査局長は「運転手が2人いて別な方向に進もうとしている」とイギリスの政策を批判した
同氏は「中央銀行は経済を冷やし物価上昇を和らげようとするが、政府はもっと景気を良くしようとしている」「これではうまく行かないだろう」と指摘しました
IMFの世界成長率予想では先進国でなんと日本が最も高い1.6%、アメリカは1%、イギリス0.3%でドイツは-0.3%だった
これはほぼ物価上昇率が低い順番になっていて、インフレ率が高い国は経済を冷やす必要があるので成長率が低下します
日本はエネルギー以外は物価が低い傾向が続いているので利上げで景気を冷やす必要が無く、結果として先進国1位になる予想です
IMFは報告書で、ロシアによるウクライナ侵攻によってエネルギーや穀物が不足し、これらの購入に高額を払えない国々が困窮していると指摘した
ロシア経済については来年2.3%縮小と予想したが、これは調査対象国で最も低成長だった
中国の23年成長率は4.4%と予想しているがゼロコロナの影響などで鈍化していると指摘した
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途上国は資金繰りに行き詰る
IMFはイギリスの減税政策について短期的には経済成長の促進が達成されるが、同時に高インフレを招くと指摘しました
22年7月のインフレ率は前年比10.1%で、さらにインフレ率が上昇するともっと過激な引き締め政策をやらざるを得なくなります
もう1人の危機を警告しているのはサマーズ元米財務長官で、ブルームバーグのインタビューで世界経済危機が迫っていると訴えた
同氏は最近ワシントンで開かれた一連の国際会議に失望したと言い、「多くの国が今では債券を発行することさえできない」と言っています
ケニア中銀のニョロゲ総裁は富裕国による利上げで一部の途上国は「資本市場から締め出される」と警告した
途上国や更新国は2010年以来の先進国ゼロ金利で借金をし、資金調達コストゼロで経済成長を続けてきました
それが例えば5%になったとしたら多くの国は金利分の成長率を達成できないので、新たな借金も返済もできなくなるでしょう
サマーズは「火災が起きているのに消防士は出動していない」と自身が財務長官だったアジア通貨危機を例に挙げて説明した
1990年代後期、アジア諸国への10億ドル(約1500億円)の支援を渋り通貨危機を引き起こしたが、再び同じ過ちを犯そうとしていると批判した
だが先進国は新興国にお金を配るより国内で減税したり給付金に使うほうがマシだと考えるでしょう