韓国とソウルの高層マンション売買価格推移(1986年から2018年)
人々は永久に値上がりすると信じて不動産に投資しました
画像引用:https://hanguruchan.com/2019/11/28/1754/ 韓国では、不動産投資が、一番、確実にもうかります。 _ 新大久保の韓国語教室 ハングルちゃん
ある日住宅ローン金利が2倍になった
日本でアパマン投資ブームだったのはリーマンショック以降の2010年台だったと思いますが、小泉政権の2000年代前半あたりから始まっていました
政府が「イギリスのような投資国家を目指す」と言ったり1億総投資家と言って煽った専門家や業者も大勢いました
投資国家本家のイギリスは破産寸前になっているが、日本の投資ブームの末路も多くの破産者を出しただけで終わりました
こうした投資による資産形成はアメリカを元にしていて「金持ち父さん」という本が大ブームになった事もありました
あの本を読んだ事がありますが内容は「とにかく土地を買え!買えば値上がりする」というような頭の中がお花畑の本でした
アメリカでは建国以来土地も株も長期的に値上がりし続けているので、途中値下がりしてもトータルでは100%儲かっています
だがそれはアメリカが超大国で成長し続けてきたからで、他の国ではまったく通用しない手法です
世界一成功した投資家のWバフェットの戦略も「アメリカ株を買え!買えば必ず値上がりするんだ」という物でアメリカの成功に依存しています
日本人が例えば米株やNYの土地を買っても高税率や高い手数料を取られたり為替差損の影響があるので、アメリカで永住しないとこの戦略では勝てません
ところが自国とアメリカを同一視する手法がブームになる事が良くあり、その末路はほぼ例外なく悲惨なものになっています
韓国もそうでリーマンショック以来の世界資産バブルと韓国の経済成長によって「株と土地は上がるもの」という土地神話株神話が生れました
投資素人でも何かを買いさえすれば必ず値上がりしたので日本のバブル期と同じ、全国民を巻き込んだ投資ブームになりました
ソウルの儚い繁栄
学生や主婦も巻き込んで住宅ローンでお金を借りてアパマン投資が流行り、家賃収入で資産形成し富裕層入りが成功パターンです
韓国では日本の90年台までと同じように土地価格は数十年間上昇していたので、土地は絶対に値下がりしないと人々は確信していました
最近の中央日報の記事によると融資を受けてアパートを購入したが、1年で1千万円も値下がりし金利上昇でカップ麺を食べているという
なぜカップ麺になるかというと彼が住宅ローンを組んだ時の金利は2%台で現在は5%台、変動金利らしく毎月の返済額が10万円台半ばから20万円台半ばに増えた
購入した時は地価やマンション価格がガンガン値上がりしていたので「今買わないともっと値上がりして買えなくなる」と思ったという
韓国では昔からアパートやマンション経営する人が非常に多く、お金があれば(無くても借りて)不動産経営を始めます
現金より不動産で所有する方がインフレに強いので、韓国ではお金持ちは皆不動産を所有しアパマンオーナーになっています
2018年のマンション(韓国ではマンションもアパートと言う)価格は1986年と比べて5倍以上、2002年と比べても2倍以上になっています
特に文在寅政権はGDP増大(吊り上げ)目的で地価と株価を上昇させたので、実力以上に韓国の資産価値が増大しました
実力以上に過大評価された物が落ちるのはニュートンがリンゴが落ちるのを見てから変わっていません
韓国政府は「韓国のGDPが日本を超えた」「給与も日本を超えた」と言っていますが、要するに地価を上昇させればこれらの数字は上がります
例えば東京の地価をNYより高くするような政策を日本政府が取れば、東京の1人当たりGDPはNYを超えるがその後暴落するのを日本人は知っています