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ウクライナ戦争で役に立ったものと立たなかったもの

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ウクライナ国産ドローンR18
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画像引用:https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20220808.html 外交・安全保障 第3回:デュアルユース技術の拡散 ウクライナの戦場での無人航空機(UAV) _ 三菱総合研究所(MRI)

ドローン対戦車
かつて戦争で馬は最重要兵器と考えられていてその最後は日露戦争、10年後の第一次大戦では自動車や戦車が登場し馬は主力兵器ではなくなった
有史以来1000年以上海の王者は戦艦だったが第二次大戦では航空機が王者になり、世界で唯一戦略爆撃機を生産できたアメリカが勝者になった
新たな戦争では過去の戦争で支配的だったものが無用の長物になり、それまで重要視されなかったものが最重要兵器になります

ウクライナ戦争でもこれは繰り返されて最も期待外れとされたのはロシア軍の「戦車」で、ウクライナ軍の戦車も旧ソ連製で同一のものでした
ウクライナ軍の9月東部反攻では数百両の戦車が動員されて活躍したが見せ場はほぼこれだけで、ロシア軍の戦車は半数が破壊された
戦車を破壊したのは歩兵が持っていた対戦車ミサイルやドローンに搭載した小型ミサイルで、戦場の支配権が根本的に変わったのを印象付けました
ウクライナ軍はロシアより多くの小型ドローンを保有していて、ドローンによる偵察で戦車の位置を察知し、橋や山道で待ち伏せしていました
従来偵察は偵察航空機や偵察部隊の役割だったがドローンは遥かに効果的で、数百億円の偵察機より数万円のドローンのほうが有益な情報をもたらした
ドローンは攻撃手段としても有効で、特に有効だったのは上空数十メートルから数百グラムの小型爆弾を投下する攻撃でした
ほとんどのロシア兵は真上にドローンが居るのに気付かず、爆弾が投下されて爆発して初めて気づいたようでした
もう一つ活躍したのは旧ソ連製対空ミサイルで優に30年以上が経過しているのにロシアの最新戦闘機を次々に撃墜しました
反対にまるでダメだったのが有人戦闘機でロシア空軍はウクライナ上空をほとんど飛行せず、侵入してはソ連製対空ミサイルに撃墜されていた
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航空機は無力になり巡航ミサイルと迎撃ミサイルの戦い

ロシアが誇っていた巡航ミサイルや短距離ミサイルの効果は微妙で、結局のところ小型ミサイルが命中しても砲弾1発程度の効果しかありません
ロシア軍のミサイルはダムや発電所など大きな箱には命中していたが、ウクライナ軍のレーダーや兵器をピンポイントで破壊する命中率ではなかった
対するウクライナ軍もアメリカが支援した兵器のほとんどは使い物にならず、唯一効果をあげたのはハイマースだけでした
ハイマースは射程がりゅう弾砲と同じ程度の40キロだが精密誘導のロケット弾を使用するので、狙った戦車などに命中させるのも可能です
戦車の砲弾は直線で進むため(障害物がある場合)数百メートルしか届かないが、ハイマースは40キロ先のロシア戦車を破壊出来ました
もう一つ戦前は勝敗を決すると言われていたのに活躍しなかったのがロシアのサイバー攻撃で、侵攻開始いらい小規模な障害を引き起こした程度でした
西側の支援を受けたウクライナはサイバー攻撃を完璧に封じ込め、これが後の反攻作戦へとつながりロシアはネット空間でも敗北しました
人工衛星や宇宙技術ではスペースXの通信システムが非常に役立ち(料金不払いで止められたが)ウクライナ軍兵士がスマホで何かを確認する様子が頻繁に動画投稿されていました
ハイマースはGPSによる精密誘導を受けていて、そうした精密誘導ミサイル以外は今後の戦争では活躍できないでしょう
ロシアは空母を保有しているがウクライナでは出番がなく、おそらく黒海に出現すればウクライナ軍巡航ミサイルの格好の標的になったでしょう
ウクライナ軍は侵攻以来ロシア軍が発射した各種ミサイルの7割以上を迎撃していて、しかもほとんどはソ連製の旧式ミサイルによるものでした
米軍などが提供する最新の防空システムでは9割以上のミサイルを迎撃できると言われ、これも戦争の在り方を変えました
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